2026.8.20

ハーブが香る東南アジア料理

ハーブを多用する東南アジア料理は、芳醇な香りと辛味、甘味、酸味、塩味、旨味が
複雑に組み合わさっているのが魅力です。ここでは、各国を代表する料理(一例)をご紹介します。

1. タイ

トムヤムクン タイの伝統的なエビ(=クン)のスープ。辛味と酸味、香りが織りなす複雑な味わいが特徴です。香りにはレモングラス、カフィア・ライム・リーフ、カランガルを、辛味にはプリッキーヌと呼ばれるトウガラシを、酸味にはマナオと呼ばれるライム汁をたっぷり使っています。 ▶ p.13でトムヤムクンの作り方を紹介しています。

2. ベトナム

フォー 牛や鶏でとったスープと米粉を使ったベトナムの汁麺。南部では別皿でモヤシやスイートバジル、ノコギリコリアンダー、リモノフィラ、ライムなど香り豊かなハーブが供され、卓上のトウガラシやニョクマム(魚醤)などと共に好みの味に調整して食べます。

3. ラオス

ラープ 豚ひき肉とみじん切りにした紫タマネギ、ディル、ミント、コリアンダー、レモングラスなどのハーブを炒め合わせたラオスの代表料理。仕上げに加えるライムとナンプラーが味に奥行きを与え、もち米のご飯とよく合います。タイ東北部(イサーン地方)でも食べられています。

4. シンガポール

バクテー(肉骨茶) マレーシアでもよく食べられている中国系の料理。豚スペアリブをコショウ、シナモン、ニンニク、スターアニス(八角)、クローブなど漢方薬にも使われるハーブと共にじっくり煮込んだスープで、現地では滋養たっぷりのスタミナ食として人気です。

5. マレーシア

ナシケラブ マレーシア東海岸のクランタン州やトレンガヌ州を代表する郷土料理。バタフライピーの花弁で青く色づけして炊いたご飯に様々なローカルハーブや生野菜、肉や魚などを添えたもので、現地では栄養バランスのよい健康料理として若い人にも好まれています。

6. インドネシア

ルンダン 中近東やインドのイスラム文化に影響を受けたインドネシアの郷土料理。牛肉や鶏肉をクローブ、シナモン、アニス、レモングラス、カフィアライムリーフ、トウガラシ、ショウガ、紫タマネギなどたくさんのハーブとココナッツミルクで長時間煮込んで作られます。

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第76号 2026年6月