研究トピックス

うつ病の薬物療法とサフランとカモミールのブレンドハーブティーの併用の効果

うつ病は年々増加しており、全世界の人口の5%が罹患していると推定されている。大うつ病性障害(MDD)の治療には、選択的セロトニン再取り込み阻害薬 (SSRI)や三環系抗うつ薬 (TCA)などが用いられているが、SSRIなどの薬剤の慢性的な使用はさまざまな副作用を引き起こす場合があ・・・

2022.11.18
マウスにおけるヒトマクロファージおよびTLR4およびTLR7 / 8誘発ウイルス性炎症に対するハーブ免疫調節の有効性:SARS-CoV-2(新型コロナウィルス)感染の予防と治療

今回紹介する論文は,SARS-CoV-2(新型コロナウィルス)に対する予防や治療についての植物療法の有効性について,免疫調節という観点から研究したものである。 背景としては,ワクチンを普及し,SARS-CoV-2 に対する治療法を開発するためにあらゆる努力が払われてきた・・・

2022.10.20
メディカルハーブの科学論文を読む 第二回:介入研究・リサーチクエスチョンの構造化

メディカルハーブについての理解を深め、より効果的で安全なハーブの活用につなげるためには、研究により導き出されたエビデンス(科学的根拠)を正しく捉えることはとても重要です。 前号では、まずメディカルハーブの研究や研究情報の現状の把握や、行われている研究が内容によってどのように分類さ・・・

2022.10.10
ビタミンK の新たな作用とその還元酵素を発見(東北大)

血液凝固に関連する作用が知られているビタミンKに、フェロトーシス(脂質酸化細胞死)を強力に防ぐ作用があることを新たに発見。 還元型のビタミンKが抗酸化物質として働き、脂質の酸化を抑えることで細胞死を抑制することがわかった。 https://www.tohoku.ac.jp/jap・・・

2022.10.04
低強度の運動とタマネギ・ブロッコリーなどのポリフェノール
を含む食品摂取の組合せで、 中高齢者の筋肉の質の一部
「筋柔軟性」が改善することを解明(立命館大)

中高齢者を対象としたランダム化二重盲検比較試験により、低強度レジスタンス運動と、タマネギやブロッコリーなどの食品に豊富に含まれるポリフェノールの一種であるケルセチンに糖を合わせたケルセチン配糖体との筋肉の量や質に対する組合せ効果を検証した。 その結果、日々ケルセチン配糖体を摂取し・・・

2022.10.04
大豆製品摂取と認知症リスクとの関連(国立がん研究センター)

男女とも、総大豆製品やイソフラボン摂取と認知症リスクとの関連はみられなかったが、個々の大豆食品では、女性において納豆摂取と認知症リスク低下と関連がみられた。 納豆には、イソフラボンも多く含まれているが、ナットウキナーゼやポリアミンといった酵素も含まれており、動物実験において、認知・・・

2022.10.04
香り成分「β-カリオフィレン」の吸入に血管保護効果があることを発見

ニコチンによる動脈硬化の抑制効果にも大きな期待(稲畑香料) クローブや黒胡椒などに含まれる香り成分「β-カリオフィレン(BCP)」を吸入することで強い血管保護効果が発揮されることを、マウス実験によって明らかにした。 https://newscast.jp/news/5985515

2022.10.04
令和3年簡易生命表の概況 (厚労省)

男の平均寿命は 81.47年、女の平均寿命は87.57年となり前年と比較して男は 0.09年、女は0.14 年下回っている。https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life21/index.html

2022.10.04
男性のオメガ 3 系脂肪酸摂取量と配偶者に対する暴力の関連について:エコチル調査 (富山大)

「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」のデータを用い、オメガ 3 系脂肪酸(青魚に多く含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)、エゴマ油やシソ油に多く含まれるα-リノレン酸など)を多く摂っている男性は、配偶者(パートナーを含む)に対して・・・

2022.10.04
抗がん剤による末梢神経障害に対するサフラン成分クロシンの有効性

抗がん剤による末梢神経障害であるCIPN(化学療法誘発性末梢神経障害)は抗がん剤治療における副作用の1つで、抗がん剤の種類により30%から90%の割合で発症し、投与後すぐに表れる急性神経障害や、長期間継続する慢性神経障害を起こし、患者のQOLに影響を与えるだけでなく、症状の程度により治療の制限や中断が必要になる場合もあり、治療全体に大きな影響を与える場合がある。

2022.09.14
ベチバーによる汚染水中の重金属除去のためのファイトレメディエーション

ファイトレメディエーション (phytoremediation) とは,環境の修復のために,植物を用いることをいう。植物が気孔や根から水分や養分を吸収する能力を利用して,土壌や地下水,大気の汚染物質を吸収,分解する技術であり,生物を用いる環境修復であるバイオレメディエーションの一・・・

2022.08.20
新型コロナ後遺症におけるアダプトゲンハーブの有効性について

新型コロナ感染をして治療した後に、感染性がなくなったにもかかわらず、疲労感、倦怠感、息苦しさ、筋力低下、頭痛、および嗅覚味覚障害などが続いたり、新たに症状が出現するなど、後遺症の症状がみられる場合がある。これら後遺症については様々な研究がなされているが、不明点が多く効果的な治療法・・・

2022.07.22
コーヒー及びお茶の摂取と肺がんリスクとの関連 (国立がん研究センター)

参加者110万人以上の17の疫学研究(前向きコホート研究)を用いて、コーヒーやお茶の摂取と肺がんリスクとの関連を検討した。 コーヒーもお茶も飲まないグループと比較した肺がんリスクは、コーヒーのみを飲むグループでは、現在喫煙者で1.30倍、過去喫煙者で1.49 倍、喫煙したことのな・・・

2022.07.20
高齢者の葉酸低下は認知症と死亡リスクの上昇に関連している?

血中葉酸レベルが低い高齢者は、認知症の発症リスクや全死因による死亡リスクが高まる可能性がある、という米国マウントサイナイ医科大学などからの研究報告。 研究チームは、イスラエル在住で、葉酸濃度を測定した2013年までの少なくとも10年間認知症がないことが確認された27,188人(6・・・

2022.07.20
玉ねぎに含まれるケルセチン配糖体の腸内細菌代謝物の肝細胞保護効果とその分子機構を解明(岡山大)

玉ねぎなどに多く含まれるポリフェノール(ケルセチン配糖体)が、腸内細菌叢による代謝を介して、健康機能に寄与する可能性を見出した。 ケルセチン配糖体の主要な腸内細菌代謝物であるOPACが、エタノール代謝で生成する毒性物質アセトアルデヒドからの細胞を保護することを明らかにし、その分子・・・

2022.07.20
高齢日本の20年後:認知症患者は減るが、格差拡大・フレイル合併で介護費増 (東京大)

20 年後の日本では人口高齢化にもかかわらず認知症患者の総数は減るという予測を世界で初めて発表しました。 認知症患者の総数は減る一方、男女格差・学歴格差が広がること、格差の影響を受ける人たちではフレイルを合併し、介護費総額は増えることがわかりました。https://www.m.u・・・

2022.07.20
メディカルハーブの科学論文を読む:第一回:研究情報の現状・研究デザインの種類

​ メディカルハーブを活用したり、効能を実感したりした時、それについて科学的な研究はされているのだろうか?知りたい!と思う事はありませんか? メディカルハーブは世界各地でその土地の人たちが、植物の性質をしっかりと受け取ることと活かすことで生まれ、今に繋がっています。そして今では、・・・

2022.07.16
ビタミンではCOVID-19を治療できないという研究レビュー

COVID-19患者の入院データの解析から、ビタミンC、ビタミンD、亜鉛のサプリメントを摂取しても、COVID-19による死亡リスクは下がらないことが明らかになった。米国トリード大学の研究。 研究チームは、世界中から5,600人以上のCOVID-19入院患者を含む26件の査読済み・・・

2022.07.16
中程度の新型コロナウイルス感染における甘草とボスウェリアの効果

新型コロナウイルスの予防や治療に関して、治療薬やワクチンの補完的役割を期待し、さまざまなメディカルハーブが研究されている。 新型コロナウイルスは、ウイルス表面のスパイクタンパク質がヒト細胞表面にあるアンジオテンシン変換酵2(ACE2)受容体に結合して細胞に侵入する。また、それに伴・・・

2022.06.22
ハーブに含まれる抗がん化合物のレシピを発見

タイムとオレガノは腫瘍の発生を抑制する抗がん化合物を含むが、トマトソースにさらに加えるだけでは大きな利益を得るのに十分ではなく、これらの植物の力を解き放つ鍵は、生成される化合物の量を増幅するか、医薬品開発のために化合物を合成することであるという。 米国パデュー大学の研究チームは、・・・

2022.06.01
炎症誘発性の食事は、中高年成人のフレイル発症のオッズの増加と関連

炎症誘発性食品(例えば、単純糖質または飽和脂肪が豊富な食品)が多い食事を定期的に摂取することは、中高年期のフレイル発症のリスク増加と関連しているようだ、という米国マーカス加齢研究所などからの研究報告。 米国の地域在住高齢者の約6人に1人は、転倒、入院、死亡のリスクが高まる機能障害・・・

2022.06.01
ローズマリー由来のカルノシン酸が新型コロナを抑制する可能性(東京工科大)

ハーブの一種であるローズマリー由来のカルノシン酸(CA)が、新たなメカニズムで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を抑制する可能性を示す。 この抑制は新型コロナウイルスの遺伝子変異の影響を受けないため、ウイルスの株の種類に関係なく抑制できることが期待される。またCAは脳へ・・・

2022.06.01
緑色地中海ダイエットは加齢に伴う神経変性を遅らせる?

緑色地中海ダイエットは、加齢に伴う神経変性を遅らせる働きがあり、部分的にはポリフェノールのおかげかもしれない、というイスラエル・ネゲヴ・ベン・グリオン大学からの研究報告。 研究チームは、31-82歳の男女284人(男性88%)をランダムに3群に分け、18カ月にわたって各々(1)健・・・

2022.05.31
シナモン樹皮とブドウの搾りかすによるメタボリックシンドロームの症状改善と腸内環境

​ ポリフェノールがメタボリックシンドロームに関連する危険因子の予防と治療に大きな可能性を秘めていることを示唆するエビデンスが増えている。 シナモン(クスノキ科Cinnamomum verum)やブドウ(ブドウ科Vitis vinifera)がポリフェノールを含むことはよく知られ・・・

2022.04.26
ヒノキ葉抽出物の抗炎症作用のメカニズム

ヒノキ(ヒノキ科ヒノキ属 檜 Chamaecyparis obtusa)は日本の森に多く見られ、その木材はヒノキの家やヒノキ風呂など大いに活用されている。また暮らしの中では、魚や果物などを葉の上に載せて抗菌作用を活かし、食材の品質保持にも使われている。

2022.04.26
緑茶の抗肥満作用を柑橘由来成分が増強 食品成分の機能的な組み合わせ (機能性フードペアリング)の実証(九州大)

柑橘由来ポリフェノールが緑茶の抗肥満作用を増強することをヒト介入試験で明らかにした。 30~75歳の健康な日本人男女60名を対象に介入試験を12週間行ったところ、緑茶と柑橘由来ポリフェノールを組み合わせて摂取することで、従来よりも少ない量の緑茶カテキンの摂取で抗肥満作用が期待でき・・・

2022.01.02
血中ビタミンD濃度とCOVID-19の罹りやすさや重症度との関係
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2022.01.02
「ブルーベリー 」安全性:被害事例

38歳妊婦 (日本)が、妊娠9ヶ月から2ヶ月間、ブルーベリー入りヨーグルトを連日摂取していたところ (摂取量不明)、在胎39週1日で自然分娩にて出産したが、出生児にチアノーゼ、SpO2低下が認められ搬送された。 超音波検査にて右心壁肥厚、三尖弁逆流、心房間の右左シャント、肺高血圧・・・

2022.01.02
百歳以上の高齢者の数が8万6000人以上(厚労省)

百歳以上の高齢者の数は、老人福祉法が制定された昭和38年には全国で153人だったが、昭和56年に千人を超え、平成10年に1万人を超えた。平成24年には5万人を超え、今年は86,510人(前年比+6,060人)。 また、百歳以上の高齢者のうち女性は全体の約88%だった。ちなみにちょ・・・

2022.01.02
アボカドは女性の腹部脂肪分布を変化させる?

アボカドは女性の腹部脂肪分布を変化させる? 毎日のアボカド摂取は、女性の体脂肪をより健康的な構成に再配分するのに役に立つ可能性が高い、という米国イリノイ大学アーバナシャンペン校からの研究報告。 研究チームは、肥満成人155名を対象に、ランダム化臨床試験を実施した。ランダムに2群に・・・

2022.01.02
不安や抑うつの軽減だけでなく、日々のストレスを和らげるレモンバーム

レモンバーム(Melissa officinalis)は伝統的にマイルドな不安症や不眠に用いられてきた身近なハーブだ。 その抗不安作用と抗うつ作用をもたらす主要成分はフェノールとフラボノイドで、主にロスマリン酸だ。動物実験では、ロスマリン酸はGABAトランスアミナーゼを阻害するこ・・・

2021.11.25
セントジョンズワート油,ザクロ種子油とクルクミンとの併用による創傷治癒効果

セントジョンズワート(オトギリソウ科 Hypericum perforatum)とザクロ(ミソハギ科 Punica granatum)はどちらも傷を癒すとして方雨用され,伝承されてきた。そしてウコン(ショウガ科 Curcuma longa)の成分クルクミンは抗炎症作用を持ち,大い・・・

2021.11.25
月桃のもつ抗ガン作用とその要因物質としてのデヒドロカヴァイン

ショウガ科ハナミョウガ属 Alpinia zerumbet は,ゲットウ(月桃)として親しまれている常緑多年生草本植物であり、日本では沖縄県や九州南部、例えば沖縄諸島、奄美大島や徳之島などに分布し,サンニン(A. zerumbet var zerumbet島月桃),ソウカ(A. ・・・

2021.10.25
ginger on gray surface
ジンジャーのうがい薬で糖尿病のドライマウスを改善

糖尿病の患者数は世界的に急増しているが、疾患が疑われる人を含めると、日本でも現在約5人に1人が糖尿病を罹患しているとされる。糖尿病はその進行とともに、心血管疾患、網膜症、腎症、神経障害など様々な合併症を引き起こしQOLを下げるが、その合併症の一つにドライマウス(口腔乾燥症)がある・・・

2021.10.25
認知症の予防にマインド(MIND)ダイエット

病気の予防に様々な食事法が存在しているが、その中でも地中海式ダイエット(Mediterranean diet)とダッシュ(DASH)ダイエット(Dietary Approaches to Stop Hypertension)は、それぞれ心臓病予防と高血圧予防のために欧米で広く用い・・・

2021.10.11
purple petaled flowers in mortar and pestle
急性呼吸器感染症における植物療法の初期治療の影響

メディカルハーブが一般開業医にも広く利用されているドイツならではの興味深い後ろ向きコホート研究が発表された。 急性下気道および上気道呼吸器感染症と診断された患者のうち処方初日にメディカルハーブを処方された117,182名と同数のメディカルハーブを処方されていない対照者の、罹患期間・・・

2021.10.07
バタフライピー,関節の滑膜でのマトリックス-メタロプロテアーゼ-2の
活性抑制により関節炎の症状緩和

バタフライピー(マメ科 チョウマメ 蝶豆 Clitoria ternatea)は,花が蝶に似ていることからその名前がつけられた。花弁に青色のデルフィニジン系のアントシアニンであるテルナシンを豊富に持ち,その美しさからの人気も高い。また,タイや台湾などで,抗酸化のためのハーブティー・・・

2021.09.25
更年期のホットフラッシュは食事で軽減できる?

ダイズが豊富な植物ベースの食事によって、更年期の中程度から重度のほてり(ホットフラッシュ)を減らせるかもしれない、という米国ジョージワシントン大学からの研究報告。 ダイズが豊富な植物ベースの食事が、中程度-重度のほてりを1日5回近くから1回未満へ84%減少させるという。 研究チー・・・

2021.09.08
カラフルな食品が認知機能の低下を抑える?

イチゴ、オレンジ、コショウ、リンゴなどのフラボノイドが豊富な食品を毎日0.5サービング以上摂取する人は、認知機能低下のリスクが20%低いようだ、という米国ハーバード大学からの研究報告。 研究チームは、米国の長期大規模疫学研究である、看護師健康研究(1984-2006)の参加女性4・・・

2021.09.07
close up of shells over white background
クルミを食べることは認知機能の低下を予防する

食事に取り入れやすい,美味しいナッツ,クルミ(クルミ科Juglans regia)。​クルミには抗酸化作用と抗炎症作用を持つ成分が含有されており,いくつかの研究で食事にクルミを補給することで認知力が向上し,軽度の認知障害やアルツハイマー病のリスクや進行が減少する可能性があることが・・・

2021.08.25
月経困難症の痛みをフェンネルでコントロール

フェンネル(Foeniculum vulgare)は、駆風作用や去痰作用があり、食用ハーブやハーブティーとして、世界で愛用されている身近なハーブの一つだ。 フェンネルは中医学では伝統的に冷えと痛みを伴う胃腸障害や月経困難症に用いられてきた。欧米でも鼓腸や疝痛に伝統的に使用されてき・・・

2021.08.08
オレンジジュースやその成分はその抗酸化、抗炎症作用から免疫機能をサポートする

美味しくいただくオレンジジュース・・。そのオレンジジュースや含有成分が免疫機能に対してどのように作用するかをテーマとしたレビューが発表された。 免疫力が低下すると,感染症にかかりやすくなり,また,感染症による症状が重症化する場合はよくみられる。 免疫応答の1つとして重要なのは炎症・・・

2021.07.27
閉経後の性交疼痛症と性的満足度の改善にカモミール

女性は更年期を経て閉経するとエストロゲンの分泌が減り、性器への血液供給の低下やコラーゲンの弾力性の低下などにより、膣の乾燥と萎縮が起こる。また、膣の乾燥と萎縮により、性交中の痛みと不快感、性交後の出血、灼熱感などの症状が引き起こされる。この膣萎縮は閉経期の女性の約75%が経験する・・・

2021.07.15
フラボノイドの豊富な果物の摂取と脳卒中発症リスクの関連 (国立がん研究センター社会と健康研究センター)

日本人の女性において、フラボノイドの豊富な果物の摂取量が多いほど、脳卒中の発症リスクが低下する可能性が示唆されました。 フラボノイドを豊富に含む果物の摂取が脳卒中発症リスクの低下と関連した理由として、フラボノイドによる抗酸化作用と抗炎症作用、動脈硬化の抑制や血圧降下作用などが考え・・・

2021.06.30
ゴツコラの認知機能改善には,抗酸化応答に関する海馬や前頭前野でのシグナル伝達を促進が関与

ゴツコラ(セリ科ツボクサ 壺草Centella Asiatica)は,朝鮮半島,中国から熱帯アジア,南アフリカ,アメリカに分布,日本でも関東以西,琉球,小笠原に分布している。日本での「壺草」という名の坪は庭の意,庭や道端に生える植物を意味しているそうで,ちょうど今、夏の時期には,・・・

2021.06.25
ginger powder in silver canister
がんの化学療法による悪心・嘔吐におけるジンジャーの有効性

ジンジャー(Zingiber officinalis)は我々の生活の中で最も身近なメディカルハーブだ。制吐作用を持つジンジャーのがんの化学療法による悪心・嘔吐における有効性についての試験が近年いくつも行われている。 乳がん患者ついてジンジャーの有効性を調査した9つのランダム化比較・・・

2021.05.06
不眠だけでなく頭痛にもバレリアン

不眠に人気のバレリアンの根は、鎮静・鎮痙、抗不安、および抗うつ作用などを持つため、海外では不眠の他に、不安症やうつ、不安・痛み・不眠などを伴う月経困難症、生理前症候群、更年期などにも用いられる。 バレリアンの睡眠障害以外での利用については、この他に、過去に偏頭痛における効果も認め・・・

2021.04.30
EU(欧州連合)で胃腸障害のために伝統的に使用されているハーブの有効性
〜 フィトケミカルと腸内細菌叢との関わりは? 〜

多くのハーブは,伝統的に胃腸障害の治療に使用されてきた。欧州医薬品庁のハーブ医薬品委員会(HMPC)が発表したモノグラフによると,現在,EUでは,従来の使用に基づく胃腸障害の治療に44の薬用植物が推奨されているという。主な適応症は,消化不良や過敏性腸症候群(IBS)などの機能性お・・・

2021.04.15
オメガ-3系脂肪酸は運動後の心拍数の回復を助ける?

血中オメガ – 3系脂肪酸が高い人は、最大運動負荷後の心拍数の低下(回復)が早いようだ、という米国クーパー研究所と脂肪酸研究所からの報告。 研究チームは、米国ダラスの診療所で10年にわたって健康診断を受診した13,912名の健康な男女のデータを解析した。ここには、トレ・・・

2021.04.05
ミツバチ産品の新たな抗アレルギー効果を発見(北海道大)

ミツバチ産品の一つであるプロポリスが、好塩基球の活性化を抑制し食物アレルギー反応を抑えることを見出しました。 プロポリスを好塩基球に添加し、活性化の変化を観察したところ、IgE依存性のサイトカイン産生が減少しました。 https://www.hokudai.ac.jp/news/・・・

2021.04.05
2021年1月13日、オーストラリア TGA ( Therapeutic Goods Administration ) がトチュウ摂取によるラテックスアレルギーについて注意喚起。

オーストラリアTGAは、ラテックスアレルギーやラテックス過敏症の人がトチュウ(杜仲、Eucommia ulmoides、別名Du- ZhongまたはTu-chung)含有製品を摂取することによってアレルギー反応を生じる可能性があるとして注意喚起を公表、ラテックスアレルギーやラテッ・・・

2021.04.05
「ルイボス」安全性 : 医薬品等との相互作用

急性骨髄性白血病のため同種造血幹細胞移植を受け、急性移植片対宿主病(GVHD)予防のためにタクロリムス(免疫抑制剤 : CYP3A4、CYP3A5 基質)、メトトレキサート(抗がん剤)服用中に GVHD を生じたが、プレドニゾロン(抗炎症薬 : CYP3A 基質)で寛解し、タクロ・・・

2021.04.04
主要栄養素の供給量から寿命が予測できる ?

世界各国の主要栄養素(たんぱく質、炭水化物、脂質)の供給状況は、各年代での死亡リスクに関連しているようだ、という豪州シドニー大学からの研究報告。 2016年までのデータから栄養不足の証拠が蔓延していることが分かったという。特に、たんぱく質の供給が問題であり、「最適」な供給は世代に・・・

2021.04.04
新型コロナウイルス感染,症状改善にクルクミンが有効か?
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2021.03.31
ブルーベリーに含まれるプテロスチルベンの免疫調節機能とその作用機序を解明(東京理科大学)

世界のメディカルハーブ TOPICS JAMHA企画広報委員会 会報誌部会が注目したニュース&トピックスをご紹介します。 天然化合物「プテロスチルベン」が免疫細胞の活性化を抑制することや、その作用機序を明らかにすると共に、マウスを用いた炎症性腸疾患モデルにおいて症状を抑え・・・

2021.03.16
ビタミンDは医薬品?:専門家の認識が介護高齢者にリスクをもたらす?

世界のメディカルハーブ TOPICS JAMHA企画広報委員会 会報誌部会が注目したニュース&トピックスをご紹介します。 ビタミンDを栄養素ではなく医薬品と見る専門家の認識が、実践を制約し高齢者介護施設の入居者のリスクを高めているかもしれない、という英国ブライトン大学から・・・

2021.03.16
ヒトの皮膚上に存在する新型コロナウイルスの生存期間を解明(京都府立医科大学)

世界のメディカルハーブ TOPICS JAMHA企画広報委員会 会報誌部会が注目したニュース&トピックスをご紹介します。 ヒト皮膚表面上の新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスの生存時間は、ステンレススチール・耐熱ガラス・ポリスチレンの表面の生存時間より大幅に短くなり・・・

2021.03.15
ビタミンAは寒冷下での脂肪燃焼を促進する

世界のメディカルハーブ TOPICS JAMHA企画広報委員会 会報誌部会が注目したニュース&トピックスをご紹介します。 周りの気温が低いとヒトとマウスでビタミンAレベルが上昇し、それが白色脂肪細胞を、エネルギーを燃やす褐色脂肪細胞に変換するのに役立っているようだ、という・・・

2021.03.15
カミツレ(カモミール)と鎮静・不眠

現代社会における様々なストレスによる精神の緊張は、過敏性腸症候群などの心身症や不眠症状などのストレス障害を引き起こし、日常生活に支障を来す。特に不眠症状は、現在日本において5人に1人が抱えており、不安障害やうつ病などの中枢神経系疾患を発症する要因の1つとなることから、生活の質 (quality of life:QOL) の低下に大きく影響している。

2021.01.22
新型コロナウイルス対策ハーブの表記にご注意ください

JAMHA企画広報委員会 会報誌部会が注目したニュース&トピックスをご紹介します。 新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうする商品等の表示に関する改善要請等及び一般消費者等への注意喚起について(第2報) 消費者庁は、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大に乗じ、インター・・・

2021.01.16
「ルイボス」危険情報:被害事例

JAMHA企画広報委員会 会報誌部会が注目したニュース&トピックスをご紹介します。 29歳妊婦(日本)が、妊娠26週頃からルイボス茶(500mL/日)を摂取したところ、妊娠34週に切迫早産及び胎児の動脈管早期収縮、右心不全、胸水を指摘され、36週5日で胎盤機能不全のため緊・・・

2021.01.16
有毒植物による食中毒の発生について スイセンによる食中毒

世界のメディカルハーブ TOPICSJAMHA企画広報委員会 会報誌部会が注目したニュース&トピックスをご紹介します。 東京都からニラとスイセンの誤食中毒の情報が出ています。毎年必ずありますので、同じ圃場に植えないなどして、気をつけてください。 福祉保健局健康安全部食品監・・・

2021.01.16
菜食者は不足しがちな栄養素に気をつけて

世界のメディカルハーブ TOPICSJAMHA企画広報委員会 会報誌部会が注目したニュース&トピックスをご紹介します。 英国のOxford studyでは48,188人を 1肉食群 2魚食群 3菜食群 の3群に分けて虚血性心疾患や脳卒中の発症について検討した。その結果、肉・・・

2021.01.16
風邪発症時のビタミンCとD、亜鉛、エキナセアの免疫相互作用(物理的バリア、自然免疫、適応免疫)の重要な役目

海外旅行の風邪にはエルダーベリー 風邪に効くハーブは、エキナセアやエルダーフラワーなどが挙げられます。2017年3月のオーストラリアの論文(①参照)では、エルダーベリーは、海外旅行中の風邪の重症度と罹患期間を減少することがわかりました。飛行機は気圧や温度の変化で、体調を崩しがちで・・・

2020.12.30
自然の万能ヒーラー、ティートリーの抗菌作用

はじめに ティートリー(学名:Melaleuca alternifolia、フトモモ科コバノブラシノキ属)はオーストラリアのニューサウスウェールズ州とクイーンズランド州の、低地の沼沢地、または、亜熱帯の沿岸地で自生する高木です。その地に古くから住む先住民のアボリジニは、すりつぶし・・・

2020.12.26
フィトエストロゲンとしての植物リグナンと腸内細菌〜作用の発現には腸内細菌による代謝が必要〜

フィトエストロゲンとは植物が生合成する物質のうち,摂取した生物の体内で内分泌された女性ホルモンのような機能を有する物質のことをいい,摂取するヒトにとっては外因性エストロゲンということになる。作用としてはエストロゲン様,抗エストロゲン様作用を有し体内環境により,相反する方向での作用・・・

2020.12.17
花の観賞は心身のストレスを緩和する〜“花の癒し効果”を実証(農研機構)

 ストレスを与えた実験参加者に花の画像を見せると、ネガティブな情動が減少し、ストレスにより上昇した血圧やストレスホルモンの値が低下しました。本成果により“花の癒し効果”が心理的、生理的、脳科学的に実証されました。  実験参加者に不快な画像を見せて心的ストレスを負荷し、その後、花の・・・

2020.11.01
フラボノイドの豊富な果物の摂取と虚血性心疾患の発症リスクとの関連(国立がん研究センター社会と健康研究センター)

フラボノイドは、果実、お茶、チョコレート、ナッツや赤ワインなどに多く含まれるポリフェノールの一種です。これまで動物を用いた研究では、フラボノイドやフラボノイドの豊富な果物が血管内皮を保護することや、血清脂質を改善させることなどが報告されています。欧米の疫学研究では、フラボノイドの・・・

2020.11.01
飲んでも塗っても、創傷治癒にカレンデュラ 〜 コラーゲンを構成するヒドロキシプロリン増加、外傷部位の上⽪化が促進〜

鮮やかな⻩橙⾊で美しく咲くカレンデュラ(キク科キンセンカ属 ポットマリーゴールド Calendula officinalis)の花は,古くから傷ついた⽪膚を癒してくれるハーブとして好まれてきた。カレンデュラの活⽤にはバームのように⽪膚に塗布する外⽤と内服が考えられる。今回紹介する・・・

2020.10.01
美肌効果の高い身近なハーブに関する海外での最新研究論文情報

肌によいハーブといえば……? 肌によいハーブというと、どのようなハーブが思い浮かぶでしょうか。代表的なところでは、豊富なカロテノイド により皮膚や粘膜の修復作用のあるカレンデュラ(Calendula officinalis)、高い消炎作用により肌荒れなどの皮膚トラブルに使われるジ・・・

2020.09.16
自然物の社会経済的影響の調査:バラ

工業用に栽培している主要なバラは、ロサ・ダマスケナ(Rosa Domascena Miller)、ロサ・ケンティフォリア(Rosa Centifolia)、小さい白色のロサ・アルバ(Rosso Alba)、ロサ•ルゴサ(Rose Rugosa)です。 これらのバラは今日、イラン、・・・

2019.03.15
2017年アメリカにおけるハーブサプリメントの売上

(原題:“Herbal Supplement Sales in US Increase 8.5% in 2017,Topping $8 Billion. “ HerbalGram 2018年秋号掲載) 2017年全体の売上 アメリカの市場調査会社とニュートリションビジ・・・

2018.12.05
よい眠りを誘うのはローズマリー?

ハーブと眠りとの関係について、これまでセントジョンズワートやバレリアンなど、世界中で臨床研究が行われてきました。 2018年2月に発表された論文では、新たに1つのハーブ「ローズマリー」が加わることになりました。イランで行われた研究(右囲み参照)で、睡眠の他、記憶力、不安緩和につい・・・

2018.06.01
バコパが小児の認知及び行動に与える影響の試験報告

バコパが小児の認知及び行動に与える影響の試験報告日本では観賞用の水草として知られていますが、伝統医学アーユルヴェーダでは古くから不安障害、精神疲労、脳の若返り、記憶力・集中力を高めるハーブとして食されてきました。 バコパの健脳効果は近年、科学的な側面から立証されるようになり、なか・・・

2017.05.02
シナモンが作業記憶の向上に

作業記憶(ワーキングメモリ)とは、情報を一時的に頭の中においておく能力のことです。仕事や会話、読み、書き、計算などの基礎となるため、わたしたちの日常生活に欠かせないものです。認知機能の測定にはよく MMSE(ミニメンタル・ステート)というテストが用いられます。ワーキングメモリ・テ・・・

2017.04.03
チョークベリージュースの飲用で、血圧と脂質レベルを改善

チョークベリージュースの飲用で、血圧と脂質レベルを改善 2011年ごろからアメリカでは国をあげてフルーツ&ベジタブルを食べるようにという政策がとられています。これはアメリカ合衆国農務省が打ち出した「私の食事を選ぼう(Choose My Plate)」食事の半分以上をフルーツ&ベジ・・・

2016.11.07
レスベラトロールによるアルツハイマー病予防の可能性

レスベラトロールは赤ワインやチョコレートなどに含まれている抗酸化物質です。アメリカでアルツハイマー病患者を対象とした臨床試験が実施され、レスベラトロールを経口投与した群が病状の進行を遅らせる可能性があることを発表した論文です。アルツハイマー病では脳内にAβ(アミロイドベータ)タン・・・

2016.10.24
アロエベラが糖尿病の血糖値を下げる

アロエベラはさまざまな気候環境の中で生育する作物です。熱帯雨林でも乾燥地帯でも栽培できるため、食材や医薬品としてよく用いられています。食品としてはさまざまな商品に使われていますので日常的に目にする機会も多いと思います。医薬品としては、おもに傷や火傷を治療する伝統薬として世界の多くの国々で使われています。傷や火傷以外にもヘルペスや乾癬などの皮膚科系薬、歯肉炎や歯垢などの歯科、潰瘍性大腸炎や消化器疾患など多くの領域で利用されることがあるようです。ただしいずれも科学的な証拠が十分ではないようです。これまでにアロエベラが糖尿病の血糖値を下げるという臨床試験結果がいくつかでているものの、研究結果にバラツキがあり一貫性のある結果が得られていませんでした。そのため、タイの研究グループが、これまでに公表されている論文を網羅的に検討し、アロエベラが糖尿病の血糖値を下げる効果があるのかどうかを検討したレポートを紹介いたします。(コメント:桂川直樹)

2016.10.06
シナモンが月経困難症の鎮痛に?

最近多いイランでの臨床試験です。月経困難症は原発性(機能性)または続発性(器質性)いずれかとして分類されます。原発性月経困難症は、子宮内のプロスタグランジン過剰産生によって引き起こされます。 この研究では偽薬よりもシナモンが痛みを和らげる効果がありますが、イブプロフェン(プロスタ・・・

2016.06.21