研究論文
コリアンダー(パクチー)はアレルギーを防げるか:その可能性を探る
香辛植物と機能性 香辛植物は近年の日本の食生活で身近な存在となり、風味づけだけでなく健康面での価値からも注目されている。スパイスは芽・葉・種などの葉以外の部分、ハーブは主に生の葉を指すなど、植物の部位によって名称が区別される¹⁾。これらは古くから食品の保存性向上や栄養補給、生薬と・・・
自閉症スペクトラム障害に有効な薬用ハーブの探索研究
緒言 自閉症スペクトラム障害(ASD)は、幼少期から思春期にかけて発症する発達障害の一種である。この疾患の中核症状の一つに社会性の低下があり、これが患者のコミュニケーション能力に支障をきたす一因となる。ASDの治療には、心理社会的支援や教育的介入に加えて薬物療法が用いられる場合が・・・
ゼラニウム精油の抗感染および抗炎症作用について
帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科 教授 丸山 奈保 まるやま・なほ 東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了、博士(薬学)。帝京平成大学講師、准教授を経て、2022年より現職。帝京大学医真菌研究センター非常勤講師。抗菌アロマセラピー・・・
ヒハツモドキの香りがもたらすストレス緩和と脂質代謝への影響
1.はじめに ヒハツモドキ(Piper retrofractum Vahl)は、東南アジアを原産とするコショウ属の植物(図1)で、インドネシアやマレーシアなどで古くから香辛料として利用されてきました1)。国内では亜熱帯地域に属する沖縄県で・・・
メディカルハーブ研究助成報告:メディカルハーブを用いた時計遺伝子の発現調節方法
はじめに 生体リズムは時計遺伝子と呼ばれる転写因子群によって周期的に制御を受けている。時計遺伝子の発現変化は睡眠障害や生活習慣病の原因となることが指摘されている。近年24時間いつでも光が受容できるようになり、社会的な時差ボケが問題視されて・・・
カプサイシン受容体の構造と機能
1.はじめに トウガラシの主成分カプサイシンによる感覚「辛み」は人間の食の歴史に大きな意味を持つ。辛みは味覚ではなく、痛みである。こうした辛みや痛みに関して、受容体の分子実体が長らく不明のままであったために分子レベルでの研究が進んでいな・・・
ドクダミ茶の秘められたパワー
1.はじめに 独特の香りで知られ、私たちにも馴染み深いドクダミ(学名:Houttuynia cordata Thunb)は、生命力が非常に強く、日陰でも旺盛に生育する植物です。古くから生活の中で広く利用されてきたこの植物は、地域ごとにさ・・・
ショウガの主要成分濃度と抗酸化能:調理法による比較
はじめに ショウガは漢方薬を構成する生薬として使われています。日本においては、生姜(ショウキョウ)とはショウガZingiber officinale Roscoe (Zingiberaceae)の乾燥根茎であり、生のショウガを乾燥させる・・・
スイートバジルの香りは加工や加熱でどのように変わるのか
スイートバジルは世界中で主に食用として利用されている最もメジャーなハーブのひとつである。生葉はフレッシュな香気と光沢をもつ鮮やかな緑色が特徴的であり、料理に添えると非常に風味と見栄えが良くなる。しかし萎れやすくかつ傷んだ部位がすぐに黒変す・・・
新型コロナウイルスに抗ウイルス作用を示す天然化合物の探索:〜自然からウイルスに立ち向かう力を〜
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2(Severe Acute Respiratory Syndrome Coronavirus 2))による感染症(COVID-19)は、2019年に中国の武漢市で最初に報告され、世界中にあっという間・・・
