MHVOL42
オーストラリアのハーブ事情:メディカルハーブの製造・消費事情とその背景
オーストラリアでのメディカルハーブは、1980年代に大きく近代的に発展しました。私もメンバーになっている国内最大規模のオーストラリア伝統医学学会も1984年に設立され、また老舗のメディカルハーブの製造会社2社も1986、1988年にそれぞれ設立され、商業的にメディカルハーブの世界が大きく動き始めました。
日本人が発見した“ハジカミ”の魅力
サンショウとショウガ
日本人が親しむスパイスに山椒と生姜があります。両方とも「ハジカミ」と呼ばれたりします。 山椒の原産地は、中国、北朝鮮、韓国、日本などですが、それぞれ品種が異なります。日本原産の品種も、突然変異で「朝倉山椒」が誕生し、現在ではこの品種が日本各地で栽培されています。 日本種は古くから・・・
暮らしの中のハーブ
「王妃の水」ローズマリー
暮らしの中のハーブ ハーブ・樹木の伝承と神話7 ローズマリー Rosmarinus officinalis シソ科・常緑低木──シンボル:変わらぬ愛、記憶、幸福な結婚 ローズマリーの和名「万年郎まんねんろう」は「永遠の青年」という意味。若返りの妙薬として、日本でも信頼されてきたハ・・・
【自然療法シリーズ】強心薬─センソ、六神丸、救心─
はじめに 強心薬とは、心臓の衰弱や機能不全などの種々の原因で心臓の機能が低下している場合に、心筋に直接作用して収縮力を高める薬物を指します。広義には末梢血管や中枢神経系への作用を介して間接的に心機能を高める薬物も含まれます。心筋に直接作用する西洋生薬や医薬品としてはジギタリス(主・・・
ペットを癒すフラワーレメディー
はじめに 人の世界ではホリスティック療法が取り沙汰されている現在、伴侶動物も現代医療にとらわれずに、その動物が自らもっている自然治癒力に重きを置いたホリスティック的な健康維持、病気の治療がみられるようになってきました。 そのひとつにフラワーレメディがあります。これは植物固有がもつ・・・
委員会報告
当協会では、今までに、メディカルハーブ検定(メディカルハーブコーディネーター)、ハーブ&ライフ検定(ハーブ&ライフコーディネーター)、ハーバルセラピストコース、その上位のシニアハーバルセラピストコース、さらに専門的な内容であるハーバルプラクティショナーコースとホリスティックハーバルプラクティショナーコースを行っております。
委員会報告
2018年の海外ハーブツアーはイタリアです。インターネットでご紹介、申し込みが始まっており、すでに多くの方々にお申し込みいただいております。ご予定の都合のつく方は、ぜひお早めにお申し込みくださいませ。
委員会報告
去る10月15日、第18回JAMHAシンポジウムが行われました。初めて秋の開催ということで、個人的には参加者の減少を心配していましたが、約300人の皆様にご参加いただくことができました。まずはひと安心というところです。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。シンポジウムの内容につきましては他に譲ることにします。
委員会報告
会員の皆様に愛される紙面作りを目指してきました会報誌ですが、創刊から10年を経過するにあたり『MEDICALHERB』、『HERB&LIFE』両会報誌ともにリニューアルを行う予定で、ただ今プロジェクトを進行中です。先般、会報誌の中でアンケートをとらせていただき、多くのご意見をいただきましたが、新しい会報誌には会員の皆様のお声をできるだけ反映する所存です。メディカルハーブが皆様の生活の中で、より身近でより役立つものになるよう、会報誌が更なるお手伝いができる媒体になればと思っております。もちろん更なる知識をつけていただけるよう、国内や海外の新情報などもJAMHAならではの情報網を生かし、積極的に掲載していきたいと思います。
委員会報告
現在、来年の協会ウェブサイトの大幅リニューアルを計画しております。この会報誌がお手元に届く12月の上旬~中旬に、まずはスマートフォン対応のアップデートを行います。その後、来年度中にデザインやデータベースを含めて大幅なリニューアルをいたします。ウェブサイトはこれまでに何度かリニューアルをしてきましたが、今回はより大きな改定となる予定です。今後、デザインのリニューアル以外にもさまざまな新しいサービスを加え、利便性を向上させたいと考えております。
ホーソン
ホーソン(セイヨウサンザシ)はバラ科の落葉低木で、原産地はヨーロッパ、北アフリカ、西アジアとされ、現在では世界各地に広く分布しています。5月に白やピンクの花を咲かせることからメイフラワーとも呼ばれ、秋には赤い球形の偽果をつけます。生薬の「山査子」は近縁種のオオミサンザシで、消化器・・・
メディカルハーブの製造・消費事情とその背景 in オーストラリア
はじめに 今回は、オーストラリアでのメディカルハーブの製造と消費の事情とその背景についてご紹介したいと思います。 メディカルハーブの歩み オーストラリアでのメディカルハーブは、1980年代に大きく近代的に発展しました。私もメンバーになっている国内最大規模のオーストラリア伝統医学学・・・
ローズマリー
Rosmarinus officinalis しそ科・常緑低木 シンボル:変わらぬ愛、記憶、幸福な結婚 幸福な結婚を導く花──古代ギリシャ 香りが強く、いつまでも残ることから、ローズマリーは「変わらぬ愛」の象徴。古代西欧から若さと美しさを保つ薬効が知られてきました。ギリシャ神話に・・・
薬膳弁当とよもぎ&カモミールこんにゃく作り・薬草風呂に用いる薬草セミナー
2017年10月13日(金)、中部地区イベント「薬膳弁当とよもぎ&カモミールこんにゃく作り・薬草風呂に用いる薬草セミナー」を36名の参加で開催いたしました。
北海道ハーブを語る・味わう
2017年9月1日(金)、丸井今井 札幌本店内にあるブラッスリーコロンさんにて、第1回の北海道地区イベント「北海道ハーブを語る・味わう」が開催されました。ディナーを食べながら北海道ハーブに触れてみようという企画で、JAMHAイベントでは珍しく18時からの開催です。遅い時間のスター・・・
『チベット伝統医学の薬材研究』
『チベット伝統医学の薬材研究』བོད་ཀྱི་གསོ་བ་རིག་པའི་སྨན་རྫས་ཞིབ་འཇུག་ 石濱裕美子、西脇正人、福田洋一、谷田伸治編著 発行:藝華書院 A4判横変型2分冊函入 上製192ページ、並製52ページ) ISBN:978-4-904706-10-7 価・・・
『新版「生活の木」の手作り石けんの基本』
新版「生活の木」の手作り石けんの基本 著:梅原亜也子 発行:主婦の友社 判型:B5判 ページ数:96ページ ISBN:978-7-07-424355-6 価格:1,490円(税込) 内容 毎日家族で何度も使う石けんだからこそ、洗い心地がよく、肌にやさしく、安心なものを、自分で手作・・・
昭和薬科大学薬用植物園 (薬用植物園見学会in東京)
[文・斉藤恵美子/ホリスティックハーバルプラクティショナー]2017年10月13日、昭和薬科大学の薬用植物園の見学会に参加しました。応募倍率約3倍とのことです。
【薬用植物園見学会 in 京都】武田薬品工業 京都薬用植物園の見学会に参加して
2017年10月4日に開催された、武田薬品工業(株)京都薬用植物園の見学会に参加させていただきました。ひとりでの参加で少し不安もありましたが、それ以上にどんなお話を聞けるのかすごく楽しみでした。
小樽薬科大学薬用植物園(薬用植物園見学会in北海道)
2017年7月22日(土)、小樽薬科大学の薬用植物園見学会に参加してきました。前日までの大雨が嘘のような快晴に恵まれ、絶好の見学会となりました。薬用植物園は小樽の銭函駅から車で10分ほど山のほうにあり、眺望は大変よく石狩湾や札幌の西区、東区が見渡せます。30名の参加者は標本館前に集合し資料室に移動。標本館内には、ここで採れた生薬の瓶詰めがたくさん保存してあります。
ベーシックセミナーin福岡に参加して/田原 潔
2017年9月24日に受講したセミナーの収穫は、ハーブがもつ人の心を豊かにする力を再認識したことです。薬効に加え、人の五感に心地よさを速やかに届け、野生のエネルギーを心に注いでくれるもの。縁あってその傍らにいることは、とても幸運なことと思います。
【専門部会セミナー】専門部会セミナーin東京
2017年9月17日(日)、東京農業大学世田谷キャンパスにおいて専門部会セミナー「糖尿病と植物療法~マルベリーを中心として」が開かれました。 私自身ダイエットのために、マルベリーを日常的に飲んでいることもあり、大変楽しみに参加させていただきました。 Program1 は入谷栄一先・・・
第18回JAMHAシンポジウム報告
講演1「医薬同源〜気軽に始める薬膳のコツ」──齋藤友香理氏 「薬膳」と聞くと、特殊な食材を使った中国料理の一種だと考えている方もいらっしゃるでしょうが、そうではありません。私たちの身のまわりには誰でも使うショウガやミカン、長芋やゆり根、シソなどの身近な食材がたくさんあります。「薬・・・
【海外ハーブツアー報告】 1〜2日目は最初の目的地カウアイ島
カウアイ島はハワイ諸島最北端に位置し、ハワイ主要8島の中で最も古い島で、中央にそびえるワイアレアレ山に太平洋上からの貿易風がぶつかるため山頂付近は年中雲に覆われ、年間12,000mmもの雨が降り注ぎます。雨水による浸食作用によりナ・パリ・コーストやワイメア渓谷といった独特の景観がつくり出され、また、この豊富な雨が豊かな植物を育んでいるため「ガーデンアイランド」と呼ばれています。
【北の植物】ミヤマトウキ(深山当帰)
今回は、脆もろく崩落しやすい切り立った岩壁の割れ目に生きる、生命力たくましいセリ科の薬用植物であるミヤマトウキを紹介します。 私の研究テーマのひとつに、重要な薬用植物や貴重な植物たちの新たな自生地探索調査研究があります。北は礼文島から南は襟裳岬までを定期的に訪れ、主に林道沿いの道・・・
【スーパーフード】 Moringaモリンガ─クレオパトラも愛用していたミラクルツリー(奇跡の木)
モリンガ(MoringaoleiferaLam) ワサビノキ属の常緑樹・落葉樹 アーユルヴェーダでは、重要なハーブのひとつ 北インド地方を原産とするワサビノキ科の植物として知られるモリンガ。古来より、インド、アフリカ、フィリピン、インドネシアなどの亜熱帯の国々においては、良薬とし・・・
【ペットのケア】犬と猫のためのハーブ&アロマケア─冬
寒さがより一層本格的になる頃となりました。この時期、伝統医学的な考えでは人の場合は冷えと乾燥対策をしますが、ペットの世界でも冷えや乾燥が原因の不調が多くなります。そこで、多くの方が一緒に暮らしている犬と猫の両方に、気軽に取り入れられるハーブとアロマの冬場のケアについてお伝えいたし・・・
【ペットのケア】愛しいペットに与えたいハーブ
わが家にはエアデールテリアとワイヤーフォックステリアがいます。陽気な性格のテリアたちは好奇心旺盛で、よく食べ、よく遊び、常に元気よく動き回っていたのですが、この冬にはともに13歳を迎えます。すでに老犬の域に達した2頭は、一日の大半を寝て過ごすようになりました。 いつも心が通い合う・・・
ホーソン ─心臓を守るハーブ
1.はじめに 皆さんは「シュロップシャーの老女」という言葉を聞いたことがありますか? シュロップシャーとは英国のウエスト・ミッドランズの地名ですが、そこに住む身なりの貧しい老女が医者でも治せない数多くの水腫の患者をハーブで救ったという歴史があります。当時の医師なら面子めんつを潰さ・・・
オオツヅラフジと防已(ぼうい)のいろいろ
防已類の基原植物にはツヅラフジ科のオオツヅラフジ、アオツヅラフジおよびシマハスノハカズラがあるが、中国ではウマノスズクサ科を基原とする植物が含まれ、安全性に問題のあるアリストロキア酸を含有しているので、近年、使用されていない。 オオツヅラフジと防已 オオツヅラフジ Sinomen・・・
【ホーソン】
日々の健康維持に使う、心臓のためのハーブ
私が数年前に1年ほど住んでいたドイツでは、5月頃に遠目には桜に似た白い小さな花をぎっしりと咲かせる木をよく見かけました。桜かな?と思って近づいてみてみると、一緒に芽吹いていた葉の形が桜とは異なって、ホーソンだとわかります。 ちなみに、ドイツで春の到来を祝う5月に行われるお祭りでは・・・
シソ科のハーブを属別に(3)
240属に分類される6,700種がシソ科の陣容である。前報でも指摘したように、花は多くの種が、唇弁状の花冠をもつ。多くの種では二強雄蕊(didynamousstamens)と呼ばれ、4本ある雄しべのうち、2本がほかの2本よりも長く、加えて子房は深く4つに割け、花柱がそのまん中につ・・・
【イタリアのハーブ事情】バルサミータとアイリス
JAMHAが主催する2018年度の海外ハーブツアーはイタリア。今号と次号に、ツアーで訪れる街やイタリアのハーブを紹介していきます。
ホーソンの植物学と栽培、人との関わり
分類・名称 ホーソン(hawthorn)は広義にはバラ科(Rosaceae)サンザシ属(Crataegus)の総称であり、狭義にはCrataegus monogyna Jacq.(以下、モノギナ)とC.laevigata(Poir.)DC.(以下、ラエウィガータ)の両方を、最狭義・・・