ハーブの力で夏の美肌づくり

01
化粧水(ラベンダー/ドクダミ)
敏感肌や乾燥肌の方にもおすすめ
〔用具〕遮光性のスプレーボトル
〔ドライハーブ〕
ラベンダーまたはドクダミのチンキ(※)••• 10 mL
精製水••• 40 mL
グリセリン••• 0.5 mL
1. ハーブチンキとグリセリンをボトルに入れ、よく振って混ぜ合わせる。
2. 精製水を加え、よく振ればでき上がり。
POINT
肌の乾燥が気になる方は、グリセリンの量を多めにするとより保湿効果が高まります。逆に肌が脂っぽい方やサラッとしたテクスチャーが好みの方は、グリセリンを入れなくてもよいでしょう。
ATTENTION
手作りコスメの使用はすべて自己責任となります。必ずパッチテストを行ってからご使用ください。
体の内側と外側から働きかけて
季節に負けない元気な肌に
日射しがぐんと強くなる夏は、紫外線対策と日々のスキンケアがとても大切です。ハーブの力を借りて、肌トラブルが起きにくい潤い肌をキープしましょう。
まずはハーブのスキンケアアイテム。好みのハーブをアルコールに浸けてチンキを作っておくと、化粧水に、ローションに、クリームにと様々に活用できます。また、除菌スプレーや虫よけに、マウスウォッシュにと幅広く利用できて便利です。
ハーブのおすすめは、ラベンダーやドクダミ、ペパーミント、ローズマリー、ジャーマンカモミール、カレンデュラなど。ラベンダーには抗炎症作用と穏やかなかゆみ止め作用があり、日焼け後の肌ケアや乾燥肌のケアのほか、虫刺され、あせも、すり傷などにも効果を発揮します。強い抗菌作用と抗炎症作用で知られるドクダミは、清潔な肌環境を維持し、肌を守ってターンオーバーを促し、保湿作用で肌の潤いを閉じ込めてくれます。
肌を元気にするには、体の外側のケアだけでなく、内側からのケアも欠かせません。ハーブティーは、夏の水分補給にも最適。水分と共にビタミンCをはじめとする抗酸化ビタミンやポリフェノールなどのフィトケミカルを摂取することができ、常飲することで肌の健康力が高まります。さらに、ハーブのもつリラックス作用で、ストレスや疲れからくる肌の不調の改善効果も期待できます。
02
ミントとドクダミのアイスティー
清涼感のある夏向きのティー
〔用具〕ティーポット、カップ
〔ドライハーブ〕
ペパーミント ••• 2g
ドクダミ ••• 2g
熱湯 ••• 200mL
氷 ••• 適量
1. ポットにハーブを入れ、熱湯を注いだらふたをして5分ほど抽出する。
2. 常温まで冷まし、氷を入れたグラスに注ぎ入れる。る。
POINT
健康茶として人気のドクダミ茶にミントを加えてアレンジしました。ミントには、鎮静作用や胃腸の働きを整える作用があり、ストレスや暴飲暴食で乱れた肌の調子を整えてくれます。ペパーミントの他にネトルやルイボス、セージなどもドクダミとよく合います。
03
ヒースとローズヒップのティー
シミ、ソバカスや肌のくすみを予防・改善
〔用具〕ティーポット、グラス
〔ドライハーブ〕
ヒース ••• 1g
ローズヒップ ••• 1g
熱湯 ••• 200mL
1. ポットにハーブを入れ、熱湯を注いだらふたをして5分ほど抽出する。
2. カップに注ぎ入れる。
POINT
ヒースはシミやソバカスの原因となるメラニン色素の生成を阻害する成分やミネラルを多く含み、ローズヒップはビタミンCやリコピンなどの抗酸化成分が豊富。紫外線の害から肌を守り、透明感のある明るい肌に導いてくれます。
ハーブチンキの作り方
〔用具〕広口のガラス瓶、茶漉し、保存容器
ドライまたはフレッシュハーブ ••• 適量
ウォッカ(35度以上のホワイトリカーや焼酎でもOK) ••• 適量
- 煮沸洗浄して乾かした瓶にハーブを入れ、ウォッカを注ぐ。この時、ハーブがウォッカに完全に浸るようにする。
- ふたをして冷暗所に置き、1日1回瓶を振って混ぜる。
- 3週間〜1カ月ほど漬けたら、ハーブチンキのでき上がり。茶漉しで濾して保存容器に移す。
ドクダミ茶の作り方
- 花が咲いたばかりのドクダミの茎〜花までを収穫して束ね、雨の当たらない場所につるして乾燥させる。
- 乾いたら適当な大きさにちぎり、フライパンや鍋で煎る。
- 冷めてから密封できる容器に移して保存する。
ATTENTION
私有地や公園での採集は禁止されています。許可を得た場所や自宅の庭などで採集しましょう。

肌の健康に役立つ食材を
積極的に取り入れよう
「肌は内臓の鏡」といわれるように、体が元気になると、肌の調子もよくなります。毎日の食事で体に必要な栄養素をバランスよく摂り、肌の健康に役立つ食材も積極的に取り入れましょう。
ドクダミは一般に地上に出ている部分がお茶として利用されますが、実は地下茎や根も食べることができます。ただし、花が咲くと筋張ってくるので、花が咲く前の4〜5月頃の柔らかい根茎を利用するようにしましょう。
美肌と健康のためには、腸内環境を整えることも大切なポイントです。ハトムギとアロエは、どちらも美肌効果が高いことで知られる食品ですが、お通じをスムーズにする作用もあります。整腸作用をもつヨーグルトにプラスすれば、潤いのある肌づくりに役立つこと間違いなし。暑さで食生活が乱れがちな夏におすすめです。
04
ドクダミの根のきんぴら
さわやかな香りとほくほくした食感
〔用具〕フライパンまたは鍋
ドクダミの根(地下茎) ••• 50g
ごま油、しょうゆ、はちみつ ••• 各大さじ1
1. ドクダミの根を流水でよく洗い、水けを除いて食べやすい長さに切る。
2. フライパンを火にかけてごま油を熱し、ドクダミを加えて炒める。
3. 全体に油が回ったら、しょうゆ、はちみつを加えて炒め煮にする。汁けがなくなったらでき上がり。
POINT
煮汁に酒を加えたり、はちみつの代わりに砂糖を使ったりするなど、味つけはお好みで。ドクダミと一緒にニンジンや豚肉などを炒め合わせれば、ボリュームのあるおかずになります。
05
ハトムギ×アロエ×ヨーグルト
肌荒れを改善し、潤いをキープ
〔用具〕鍋、木べら
ヨーグルト ••• 適量
アロエ ••• 適量
焙煎ハトムギ ••• 適量
はちみつ ••• お好みで
1. アロエは皮をむき、食べやすい大きさに切る。
2 . ヨーグルトを器に盛り、アロエとハトムギを乗せ、お好みではちみつをかける。
POINT
焙煎ハトムギは、ハトムギの種皮を取り除いて煎ったもの。シリアルのようにサクサクと香ばしく、そのまま食べるほか、サラダやスープのトッピングなどにも利用できます。大量に摂るとお腹がゆるくなることがあるので、食べる量には気をつけてください。
ATTENTION!
はちみつを使用しているので、1歳未満の子どもには与えないでください。
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第72号 2025年6月





