2026.6.8

2026年10月17日第28回シンポジウム「女性の“疲れ”ケア〜植物療法で整える回復力〜」

「疲れがなかなか取れない」「一日の終わりにはぐったりしてしまう」「もう少し自分の時間を楽しみたい」ーそんな経験はありませんか? 女性の心と身体は、ライフステージや環境の影響を受けながらゆらぎ続けています。 日々感じる疲労や違和感は、自分の状態と向き合うべきサインかもしれません。 本シンポジウムでは、女性の“疲れ”をテーマに、疲労のメカニズムと女性ホルモン・自然セラピーによる生体調整・植物療法によるセルフケアについて、3名の専門家の先生方にそれぞれの切り口からお話を伺います。頑張りすぎない、日々を心地よく整えるヒントを見つけてみませんか。 オンライン配信のため、ご自宅からご参加いただけます。

実施概要

  • 日時: 2026年10月17日(土) 12:50〜16:30
  • 参加費: 会員:1,650円 / 一般:3,300円(税込)
  • 実施方法: オンラインによるウェビナー方式 ※後日1か月間のアーカイブ配信あり
  • 定員: 300名
  • 申込締切: 2026年10月12日(月・祝)

プログラム

  • 12:50〜13:00 開会挨拶 金田太朗(当協会専務理事・企画広報委員長)
  • 13:00〜14:00 講演① 矢澤一良「女性の心身疲労感の抑制ーフローリッシングをめざしてー」
  • 14:05〜15:05 講演② 宮崎良文「自然セラピーの生理的リラックス効果と個人差」
  • 15:10〜16:10 講演③ 松尾祥子「疲れを味方にする回復術ーー女性のライフステージと植物療法」
  • 16:30 閉会挨拶

講演

講師 矢澤 一良 先生

早稲田大学 ナノ・ライフ創新研究機構 規範科学総合研究所 ヘルスフード科学部門 部門長

京都大学工学部卒業後、(株)ヤクルトに入社、微生物生態研究に携わったのち、(財)相模中央化学研究所入所。湘南予防医科学研究所設立を経て、東京水産大学大学院(現東京海洋大学大学院)水産学研究科客員教授を務める。現在は早稲田大学 ナノ・ライフ創新研究機構 規範科学総合研究所ヘルスフード科学部門 部門長として、予防医学の観点から食品・医薬品素材、薬膳学に関する研究を行っている。主な受賞歴に、1994年日本脂質栄養学会より学会賞「ランズ農業技術賞」(DHA/EPAに関する研究の功績に対する評価による)、2006年マリンバイオテクノロジー学会より学会賞「岡見賞」がある。

「女性の心身疲労感の抑制〜フローリッシングをめざして〜」
女性が「人生100年時代」を生き生きと過ごすための鍵は、女性ホルモン(エストロジェン)が握っている。
 一生の心身の変化にはストレス・疲労が伴うことが多い。心身の疲労感を抑制するフローリッシング(flourishing)な生活が望まれる。
 身体的健康・精神的充実・社会的活動・生きがいが満たされたフローリッシング状態ではポジティブ感情・意味感・自己効力感が高いため、疲労からの回復力(レジリエンス)が強いと言われている。
 フレイル(虚弱)は高齢者に限らず、「オール世代フレイル」と解釈するべきで、その因子として①抗酸化:酸化ストレス (ROS)②抗炎症:慢性炎 (Inflammaging)③抗糖化:糖化反応 (AGEs) を意識する必要があり、原因となるエネルギー不足 (ミトコンドリア機能低下)、ホルモンの変化 (フェムケア、更年期障害)、腸内細菌 (ガットフレイル)、メンタルストレス (生活習慣) など多様なメカニズムにより発生する。本セミナーでは女性の (男性を含めて) 心身の疲労のメカニズムとその解決方法について概説する。

講師 宮崎 良文 先生

千葉大学環境健康フィールド科学センター 特任研究員・名誉教授

1979年東京農工大学農学部環境保護学修士課程修了。1979年〜1988年まで東京医科歯科大学医学部助手。1985年に医学博士号を取得。1988年〜2007年まで農林総合研究所研究員、チーム長。2007年〜2019年まで千葉大学環境健康フィールド科学センター教授および副センター長。2000年に農林水産大臣賞、2006年に日本生理人類学会賞受賞。

「自然セラピーの生理的リラックス効果と個人差」
 人類が二足歩行を始めてから約700万年が経過し、その間、自然環境下で生活してきたため、私たちの身体は「自然対応型」にできています。一方、産業革命を都市化の始まりと仮定すると、わずか200〜300年という短期間では、私たちの身体は、遺伝子を含めて、人工化が進んだ現代社会に十分に対応できず、その結果としてストレス状態が生じています。
 本講演では、森林、公園、木材、花などの自然がもたらす生理的リラックス効果について、脳活動、自律神経活動、内分泌活動を指標としたエビデンスを紹介します。さらに、近年大きな注目を集めている「個人差」に関する解析の過程で明らかになった「生体調整効果」についても解説します。この「生体調整効果」は、各生理指標が高すぎる場合は低下させ、低すぎる場合は上昇させることにより、生体を生理的に適正な状態に調整する効果のことです。私は、この「生体調整効果」こそが、自然セラピーが人にもたらす本質的な効果であると考えており、その具体的なデータについても紹介します。

講師 松尾 祥子 先生

公認心理師・臨床心理士

香り×心理×サスティナビリティを軸に自然療法を活かした臨床経験を積む。現在はEAPで個人や組織のウェルビーイングを支援しつつ、環境新聞にて8年目を迎えるコラムを連載中。著書「香りで気分を切り替える技術(翔泳社)」など。HP:https://www.aroma-safari.com

「疲れを味方にする回復術――女性のライフステージと植物療法」
 皆さんは「疲労」や「心の痛み」をどのように捉えていますか?
SNSや対話型生成AIの登場以降、社会は便利になった一方で、より一層の予測不能性と複雑さを増しています。この変化の時代に、不都合とも思える「疲労」や「痛み」のメッセージをいかに捉え、対応するか。このことについて、女性のライフステージと植物療法をはじめとする自然療法の視点を取り入れ、みなさんと考えてみたいと思います。
 香り(精油)やハーブ、呼吸や心理療法、タッチケアや自然体験など、日常に無理なく取り入れられるセルフケアの方法は多くあります。これらを、働く・子育て・更年期・終末期など女性のライフステージを背景に、心身のゆらぎや睡眠、ストレス反応や人生設計に活かし、頑張り続けるためではなく、「多様な自分を活きる」ことにつなげる手がかりを探りましょう。