コショウの効果・効能
コショウにはピぺリンをはじめとするフィトケミカルの他、カリウム、マグネシウム、
鉄などのミネラルが含まれ、これらが健康の維持・増進に寄与します。
01血行促進
辛み成分のピペリンには血管を拡張させ、血行を促進する作用があります。体の隅々まで血液が循環することで体が温まり、冷え性の改善に役立つ他、血行不良からくる筋肉のこりや痛みの緩和にも働いてくれます。

02消化機能の向上、食欲増進
辛みや香りの成分による刺激が胃腸を刺激して消化吸収を高め、腸の蠕動運動を活発にして便通を改善してくれます。さらに血行促進作用によって消化器官の働きが活発になるため、食欲増進につながります。
03ダイエット
血流がよくなることで体温が上がると共にエネルギー代謝がよくなり、脂肪が燃えやすくなります。ピペリンには交感神経を刺激してアドレナリンの分泌を促し、脂肪分解酵素の働きを活発にする作用もあります。
04リラックス
香り成分のβ-カリオフィレンには、神経をリラックスさせ怒りや不安を和らげる作用があります。またピペリンは、セロトニン、エンドルフィンなど気分をもち上げてくれるホルモンを増やす効果があるといわれています。
05防腐、抗菌
ピペリンは、大腸菌や黄色ブドウ球菌など食中毒の原因となる細菌の増殖を阻害する効果が確認されています。天然の防腐剤ともいえるこの強力な抗菌作用は、食品を腐敗から守り保存期間を延ばすのに役立ちます。
TOPICS
コショウの仲間「ヒハツ」と「ヒハツモドキ」
ヒハツ(学名: Piper longum L.)は、コショウ科コショウ属のつる性木本。果実はコショウに似た辛みとシナモンのようなさわやかな風味をもちます。多数の果実が癒着して多肉質な状態となった花穂(花序)を乾燥して使用し、インド原産であることから「インドナガコショウ」(英名はIndian long pepper)と呼ばれることもあります。
ヨーロッパでは、ヒハツはコショウよりも早くから知られ、スパイスとして珍重されてきました。12世紀頃からコショウがヒハツと競合するようになり、14世紀にはより安価で供給が安定していたコショウに取って代わられたという歴史があります。沖縄の八重山諸島の特産品の「ピパーチ」や「ヒバーチ」などと呼ばれる「島コショウ」はヒハツの近縁種の「ヒハツモドキ」(学名:Piper retrofractum Vahl)で、原産地からジャワナガコショウ(Javanese long pepper)と呼ばれることもあります。特徴や香辛料としての性質はヒハツとほぼ同じなためにあまり区別されていません。
インドのアーユルヴェーダでは、ヒハツは体の冷えをとり温める作用があるとされてきました。最近では、ヒハツ由来ピペリンが高血圧の改善に役立つことが話題になり、その健康効果が改めて注目されるようになっています。

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第74号 2025年12月






