「健康的で持続可能な食環境イニシアチブ」におけるJAMHAの行動目標について

JAMHAは、SDGsへの取り組みの一環として、2024年より厚生労働省が推進する「健康的で持続可能な食環境イニシアチブ」に参画しています。
本イニシアチブは、厚生労働省を中心に、食品製造・流通事業者、学術関係者、自治体、教育機関など産官学が連携し、「食塩の過剰摂取」「若年女性のやせ」「経済格差による栄養格差」といった日本の栄養課題および環境問題に対し、社会全体で取り組むことを目的としたものです。企業や自治体における活動だけではなく、子ども向けの減塩ワークショップの開催や、金融機関に向けたシステミックリスク(小さな問題が連鎖して、社会や経済に大規模で深刻な影響を与えるリスク)としての栄養課題の提起など、多様な層への働きかけが進められています。
2024年に設定したJAMHAの行動目標
JAMHAは本イニシアチブへの参画に際し、2024年に以下の2つの行動目標を設定しました。
行動目標1:会員への啓発活動
「減塩」「若年女性のやせ」「環境問題」という3つの課題について、その実態と重要性を会員に伝えることを目的とし、2024年6月からの1年間、会報誌に以下の内容の記事を掲載することを決定しました。
•減塩に関する記事:1本
•若年女性のやせに関する記事:1本
•環境に関する記事:1本
実際には、2024年夏号(第68号)から2025年春号(第71号)までに、減塩に関する記事を2本、その他の各記事を1本ずつ、合計4本の記事を掲載しました。
行動目標2:エコロジカルハーバリズムにおける教育活動
新資格エコロジカルハーバリズムの中で、栄養課題と環境問題を社会全体で取り組むべき課題として啓発し、その実践方法を教育することを目的としました。2024年1月〜12月に実施された園芸講座の講師育成講座においては、当初受講者数100名を目標にしていたところ、予想を上回る多くの方々に関心を寄せていただき、300名の受講者を迎えることができました。
2025年6月以降の新たな行動目標
活動のステージが進んだことを踏まえ、2025年6月以降の行動目標を以下の通り更新しました。
行動目標1:実践的な減塩支援への移行
情報共有から一歩進み、日々の食生活への具体的な取り入れを促すことを目的に、2025年夏号(第72号)から2026年春号(第75号)までの会報誌に、ハーブを使った減塩レシピを毎号1本ずつ、計4本連載することとしました。第1弾となる2025年夏号から、「ハーブで減塩レシピ」と題し、メディカルハーブの風味を活かした、エコロジカルかつおいしい減塩レシピを紹介しています。
行動目標2:講師育成の継続と拡充
引き続き、エコロジカルハーバリズム講座を通した啓蒙活動を継続します。2025年1月〜12月に開催されるクラフト講座の講師養成講座において、受講者数200名を目標に設定しています。
JAMHAは、これらの取り組みを通じて、会員の皆さまとそのご家族がハーバルライフをより豊かに楽しみながら、心身の健やかさを育めるよう、今後も持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
[参考]
・厚生労働省. (n.d.). 健康的で持続可能な食環境戦略イニシアチブ. 健康的で持続可能な食環境戦略イニシアチブ. Retrieved from https://sustainable-nutrition.mhlw.go.jp
・厚生労働省. (n.d.). 子ども向け減塩普及啓発資料 指導者向け教材. 健康的で持続可能な食環境戦略イニシアチブ. Retrieved from https://sustainable-nutrition.mhlw.go.jp/tool
・厚生労働省. (n.d.). 特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会行動目標. 健康的で持続可能な食環境戦略イニシアチブ. Retrieved from https://sustainable-nutrition.mhlw.go.jp/members-list/607
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第73号 2025年9月





