2025.12.27

カプサイシン受容体の構造と機能

名古屋市立大学 なごや先端研究開発センター 温度生物学研究室

富永 真琴

1.はじめに   トウガラシの主成分カプサイシンによる感覚「辛み」は人間の食の歴史に大きな意味を持つ。辛みは味覚ではなく、痛みである。こうした辛みや痛みに関して、受容体の分子実体が長らく不明のままであったために分子レベルでの研究が進んでいな・・・

この記事を閲覧するためにはログインが必要となります。
名古屋市立大学 なごや先端研究開発センター 温度生物学研究室
富永 真琴 とみなが まこと
1984年に愛媛大学医学部医学科卒業後、数年間の臨床研修の後、1988年に京都大学大学院医学研究科博士課程に入学し、1992年修了(医学博士号取得)。1993年生理学研究所助手、1996年University of California, San Francisco博士研究員、1999年筑波大学講師を経て2000年三重大学医学部教授。2004年から生理学研究所教授。2024年から名古屋市立大学特任教授。

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第73号 2025年9月