2025.6.26

ビューティークラフト : 身体強化ハーブをぎっしり閉じ込めた万能レメディ ファイヤーサイダー

Naturopathic Practitioner

前田 アンヌ

身体強化ハーブをぎっしり閉じ込めた万能レメディ
ファイヤーサイダー

免疫力を高め、消化をサポートするハーバルレメディ「ファイヤーサイダー」。
毎日少量ずつ飲むことで体質改善や滋養強壮に役立ちます。季節を問わず活躍する
オールマイティなトニックを、手に入る素材で簡単に作り、春の新しいスタートを切りましょう!

Tips:この万能トニックを生み出したのは、アメリカのハーバリスト、ローズマリー・グラッドスター。彼女は1970年代に、古代ギリシャの医師ヒポクラテスが愛用した「オキシメル(酢とはちみつを基盤とした薬用飲料)」を現代風にアレンジしたレシピを考案しました。

基本の材料・用具

[材料]

材料A:辛味のある根、球根、根茎(刻むかすりおろす)適量(例:タマネギ、ショウガ、ワサビ、ニンニク、ウコンなど)
材料B:ハーブ(刻んでおく)適量
(例:オレガノ、ローズマリー、タイム、カレンデュラなど)
スパイス適量(例:黒コショウ、長コショウ、シナモンスティックなど)
リンゴ酢500mL、はちみつ1/4カップ、レモン1個(櫛形に切っておく)、チリ1〜2本(またはカイエンヌペッパー粉末:小さじ1/4〜1/2)
※材料の分量はお好みに合わせて調整してください。[用具]
700mL〜1Lの清潔なふた付きの瓶

[作り方]

瓶の4分の1を、材料Aで満たし、
瓶の残りの4分の2に、材料Bを入れる。

瓶の4分の3まで満たされたら、スパイス、フレッシュレモン3切れ、フレッシュチリ、はちみつを入れ、最後にリンゴ酢を瓶のふちまで注ぐ。

瓶のふたをして直射日光を避け、1日に1回瓶を振る。
★4〜6週間後:瓶の中身をす。好みではちみつを少し加えるなど味を調整後、殺菌した瓶やボトルに注ぎ保存。使用前に振ること。冷蔵庫なら1〜2年保存できます。

濾した中身はそのままピクルスとして召し上がれます。また、ドライアプリコットやくるみなどを加え、粗くフードプロセッサーにかけると、おいしいチャツネとしてカレーやスープに大活躍します(ハーブの枝は取り除いてください)。

ファイヤーサイダーの使い方

●毎日のトニックとして/ファイヤーサイダーは大さじ1杯ほどをそのまま飲んでも、200mLの水やお湯に加えて飲んでも◎。風味豊かなトニックになります。
●ドレッシングとして/ファイヤーサイダーをオリーブオイル、レモンジュース、塩、コショウ、その他のハーブやスパイスと混ぜるだけ。
●肉や魚、豆腐のマリネに加えて/肉や魚のタンパク質をしっとり柔らかくしてくれます。
●スープやカレーに/ボーンブロスを作る時に加えると旨味が引き出されますし、カレーや麺類のスープとも相性抜群です。
●カシューナッツチーズに/ファイヤーサイダーを少し加えると、ハーブ&スパイスで深みのある仕上がりに。
[作り方] カシューナッツ1カップ(一晩水に浸してざるにあけ水気を切っておく)、塩麹小さじ1、水またはレモンジュース大さじ2〜4、ファイヤーサイダー小さじ1〜2、飾り用スモークパプリカ適量をフードプロセッサーに入れ、なめらかになるまでブレンダーにかける。

Naturopathic Practitioner
前田 アンヌ まえだ あんぬ
 認定ナチュロパスとしてオーストラリアNSW州をベースに2005年から活動。「日々の暮らしに自然療法を」をモットーに、誰にでも生活の中で活かし使える、現代自然療法を提案している。コンサルティング、企業アドバイス、イベント出演、自然療法関連の執筆も行う。
Instagram:@anne.naturopathy

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第71号 2025年3月