2023.3.24

2022年9月21日~23日 薬草観察ツアーinオホーツク

北岡愛

和薄荷の蒸留の様子

日程:2022年9月21日(水)~23日(金)  会場:北海道滝上町

「和薄荷の蒸留を見に行かない?」 敬愛するアロマの先生に誘われ、「こんなチャンスはもうないかも」と、仕事の調整をし、1日に一便しかない紋別オホーツク空港へのチケットをすぐさまおさえた。
 
出発前日、なんと台風が近づいており、「帰着便の欠航の可能性が高く、延泊になるかも」と連絡が入った。「仕事はどうなる?」と頭をよぎったが、人生は一度きり、それもいい思い出になると初めての北海道の旅の参加を決めた。
 
到着した滝上町は雨。山に囲まれたこの町は、空気が澄み渡り、雨に濡れる木々がとても美しい。荷物を置き、ネイチャーガイドさんと錦仙峡散策へと出かけた。雨の滴に光る緑の葉、赤い木の実は美しく、渓谷を彩っている。木々を打つ雨音、川のせせらぎ、森の香り、全てが自然のセラピーだった。
 
2日目は陽殖園見学。広大な土地にたった一人で、半世紀以上かけて作り上げてきたという、「日本一変わっている花園」。斜面に咲くたくさんの花、空にそびえる木々、露に光る緑は美しく、素朴で野生的にも見えるが、園主の想いが込められているのがわかる。きっとここは園主の生き方そのものなのだろう。自然と生きる強さと逞しさ、そして優しさを感じる花園だった。
 
3日目はいよいよ、和薄荷の蒸留見学。オンラインセミナーで「滝上町和ハッカ・ラボ」のメンバーの方のお話を聞いて以来、憧れの人、土地、和薄荷である。トラックいっぱいに積まれた和薄荷を蒸留釜に入れる作業に始まり、その釜の中に入って和薄荷を踏みしめたり、大きな釜で蒸された和薄荷の蒸気を体いっぱいに浴びたり、感動の体験をすることができた。施設中に和薄荷の香りが溢れ、心も体も元気になった気がした。和薄荷の生産を支え、守り続けている生産者さん達にもお会いしてお話しする事ができ、貴重な時間を過ごした。
 
あっという間に、2泊3日の旅は残念ながら延泊することなく、終わってしまった。この旅で出会ったたくさんの優しい人、貴重な体験、全てが私の宝物である。
 
お世話になった皆様、人生はあなたが主役なんだよと旅を後押ししてくれた友に、心から感謝したいと思う。


雨に濡れるカンボクの実
露に光る古木の苔

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第63号 2023年4月