ヒハツモドキの香りがもたらすストレス緩和と脂質代謝への影響
1.はじめに ヒハツモドキ(Piper retrofractum Vahl)は、東南アジアを原産とするコショウ属の植物(図1)で、インドネシアやマレーシアなどで古くから香辛料として利用されてきました1)。国内では亜熱帯地域に属する沖縄県で・・・
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第74号 2025年12月
琉球大学農学部 亜熱帯生物資源科学科 准教授
高橋 誠
1.はじめに ヒハツモドキ(Piper retrofractum Vahl)は、東南アジアを原産とするコショウ属の植物(図1)で、インドネシアやマレーシアなどで古くから香辛料として利用されてきました1)。国内では亜熱帯地域に属する沖縄県で・・・

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第74号 2025年12月
香辛植物と機能性 香辛植物は近年の日本の食生活で身近な存在となり、風味づけだけでなく健康面での価値からも注目されている。スパイスは芽・葉・種などの葉以外の部分、ハーブは主に生の葉を指すなど、植物の部位によって名称が区別される¹⁾。これらは古くから食品の保存性向上や栄養補給、生薬と・・・
緒言 自閉症スペクトラム障害(ASD)は、幼少期から思春期にかけて発症する発達障害の一種である。この疾患の中核症状の一つに社会性の低下があり、これが患者のコミュニケーション能力に支障をきたす一因となる。ASDの治療には、心理社会的支援や教育的介入に加えて薬物療法が用いられる場合が・・・
1. はじめに 皮膚科領域に精油を用いる場合だけでなくオイルマッサージの場合にも精油と皮膚が接触することになります。皆さんのなかには精油を含んだ化粧品で肌に刺激を感じたりオイルマッサージで肌に炎症を起こすなどの経験をされた方もいらっしゃると・・・
イソプレノイド経路によって生合成されるジテルペン(C20骨格)は、テルペン類の中でも一つの分水嶺をなす化合物群といえます。 精油の主成分であるモノテルペンやセスキテルペンと比較すると、ジテルペンの最大の特徴は、分子量が大きく、脂溶性が高く、・・・
サイコを筑波の薬草園で栽培したことがある。盛夏には黄色の花が一面に咲いた。多くの昆虫が蜜を吸いに集まってくる。よく見るとスズメバチの仲間が散見された。秋に根を収穫するので、果実の結実を待った。1年生のサイコは根が細いが、2年生は太いものが収穫された。 1. ミシマサイコの特徴 ミ・・・
「毎日食べるものが、病気を防ぎ、健康を保つ」という意味が込められた「医食同源」という言葉があります。これは、1972年、NHKの「きょうの料理」という番組で、臨床医であった新井裕久氏が、中国でいわれていた「食べるものが薬である」という考えをもとにつくられた語とされます。この語の通・・・