2021.7.18

世界を巡るハーブの食卓 from Hawaii
ガーリックシュリンプ

Banana Cafe(沖縄県石垣市)オーナー

レシピ提供・料理制作:長谷部豪

古くからハーブは身近な暮らしの中で活用されてきました。
その知恵は、各地域の家庭料理にも見ることができます。
今回は、常夏の島ハワイから南国の風と共にお届けします。

島の恵みをバラエティ豊かに

ハワイは先住民であるポリネシアンと19世紀以降に移民した様々な人種の人々が暮らす多民族社会。ポリネシアンがかつてこの島に持ち込んだ農産物や家畜類、そして豊かな海の恵みによってハワイ料理は発展しました。一方で、移民たちによって育てられた「ロコフード」も人々に親しまれています。“人種のるつぼ”ともいえる歴史的背景が、バラエティに富んだハワイの食文化を形成しています。

ガーリックシュリンプ

香ばしい香りがやみつきになる、ハワイの名物料理。夏のパワーチャージにかかせないニンニクたっぷりのスタミナメニューです。

材料(2人分)

殻つきエビ 6~8尾   
ニンニク(みじん切り)3片
玉ねぎ(みじん切り)1/4個
白ワイン(または酒)大さじ2
塩 適量
白こしょう 適量  
小麦粉 適量
オリーブ油 大さじ2 
バター 大さじ2
ごはん 茶碗2杯分
パセリ(みじん切り) 1/4枝
レモン 1/8個

作り方

  1. 背わたを取り除いた殻つきエビをボウルに入れ、塩、こしょうをして白ワインを振りかけ、10分程置いておく。
  2. 1のエビを取り出し、キッチンペーパーで水分を拭いて小麦粉を薄くまぶす。
  3. フライパンにオリーブオイルを熱し、2を両面色づくまで焼いたら一度皿に取り出す。
  4. 3のフライパンにバターとニンニクを入れ、弱火で香りが出るまで炒める。
  5. さらに玉ねぎを加え軽く炒めたら、エビをフライパンに戻す。
  6. 中火でからめながら炒める。
  7. 器にごはんと6を盛り、パセリを散らしてレモンを添える。

  
Herb Memo

ニンニク(ユリ科)
古代エジプトでは、ピラミッド建設時に労働者の滋養強壮のために与えられていたといわれる。殺菌力が強く、かぜや食中毒の予防にも効果的。

コリアンダー(セリ科)
香辛料や調味料、薬用として数千年前から利用されてきた。タイでは「パクチー」、中国料理では「香菜(シャンツァイ)」と呼ばれる。独特の香りは食欲増進作用をもつ。

シソ(シソ科)
抗酸化作用が強く老化防止にも有効。香り成分にはリラックス効果があるといわれ、刻むことでより香りが立ち、薬効も高まる。


Banana Cafe(沖縄県石垣市)オーナー
レシピ提供・料理制作:長谷部豪 はせべたけし
都内ホテルにてフレンチをメインに携わり、 その後オーストラリアに渡り、経験を積み帰国。石垣島でのリゾートホテル勤務を経て、2004年石垣島でカフェ&ダイニングバーBanana Cafeをオープン。石垣島の食材を活かした商品開発にも尽力する。『足元にある、大切なもの。石垣島ハーブ暮らし』(ライフデザインブックス)では、島のハーブや地元食材をふんだんに使った石垣島オーベルジュレシピを紹介している。

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『HERB & LIFE』 VOL.9:2015年6月