2021.3.24.

腸の健康を考える-腸内細菌に注目!-(3)理想の腸内環境を手に入れよう!

いりたに内科クリニック院長

入谷栄一

「腸活」でまず取り組みたいのが、食生活の見直し。併せて自律神経を整えることも大切です。自分の腸内細菌をやさしく育てる気持ちで、できることから始めてみましょう。

食事でケア Eating habits

腸内細菌の多様性を高め、様々な腸内細菌を活発に働かせるために、食品のバリエーションをできるだけ増やしましょう。その上で、食物繊維や発酵食品など腸内環境を整える食品を意識的に摂るようにしましょう。また、規則的に食べることで腸の働きがよくなり、腸内環境も整います。よくかんでゆっくり食べることを心がけ、食事と食事の間は最低4時間以上空けて、腸をリセットしましょう。

食物繊維

善玉菌のエサとなり、腸内細菌のバランスを整えます。水溶性食物繊維は、水分を引き込んで便を軟らかくし、スムーズな排便を促す効果もあります。

発酵食品

善玉菌を増やす乳酸菌やビフィズス菌が含まれ、腸内細菌の活性化や整腸効果が期待できます。

オリゴ糖

胃や小腸で消化されにくく、大腸でビフィズス菌など善玉菌のエサになります。

生活習慣でケア Lifestyle habits

自律神経の乱れも腸内環境の大敵。睡眠不足やストレスを避け、適度な運動を生活に取り入れましょう。ぬるめの湯にゆっくり浸かる入浴も、自律神経を整え、腸の血流をよくする効果があります。

運動

ウォーキングなどの軽めの有酸素運動や、ストレッチ、ヨガ、体操などがおすすめです。便秘気味の人は、体をひねる運動をとり入れてみましょう。

睡眠

朝起きた時に適度な空腹感があり、朝食後に便通があることが、睡眠が足りているかどうかの1つのバロメーターになるといわれます。

腸内環境は百人百様

食物繊維や発酵食品など一般には腸によい食品とされているものでも、人によっては合わなかったり、便秘などの症状を悪化させてしまったりすることがあります。特に、下痢や便秘を繰り返す「過敏性腸症候群(IBS)」の人は、豆類、ヨーグルト、はちみつなどを摂ると、症状が悪化しやすいことが知られています。いろいろな食品を試して便の状態を観察し、自分の腸と相性のよい食品を見つけるようにしましょう。

ボタニカルアート = 田中 沙織

いりたに内科クリニック院長
入谷栄一 いりたにえいいち
総合内科専門医、呼吸器専門医、アレルギー専門医。日本メディカルハーブ協会理事。東京女子医科大学呼吸器内科非常勤講師。在宅診療や地域医療に力を入れる他、補完代替医療やハーブ、アロマに造詣が深く、全国各地で積極的に講演活動も行う。著書に『病気が消える習慣』、『キレイをつくるハーブ習慣』(経済界)など。

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第55号 2021年3月