2018.12.5.

2017年アメリカにおけるハーブサプリメントの売上

日本メディカルハーブ協会国際情報委員会

翻訳:國分裕子

(原題:“Herbal Supplement Sales in US Increase 8.5% in 2017,Topping $8 Billion. “ HerbalGram 2018年秋号掲載)

2017年全体の売上

アメリカの市場調査会社とニュートリションビジネス誌によれば、アメリカの2017年のハーブサプリメントの売上高は80憶ドルを超え、前年比で8.5%増加しました。この伸び率は過去15年間で最高です。80憶ドルの内訳は、スーパーやドラッグストアの主要販売店で14憶ドル(8.4%増)、自然食品専門店で26憶ドル(4.7%増)、通販やインターネット等の直販で40憶ドル(11.2%増)で、直販が最も高い伸び率となりました。

主要販売店のハーブの種別売上

主要販売店の種別の売上では、呼吸器疾患に効果的なホアハウンド(ニガハッカ)が5年連続で1位。ターメリックは前年比で46.7%増加して5位。これは、スターバックス等のコーヒー店で、ゴールデンミルクやラテが登場し、トレンドとなりました。他に、売上が30%以上増加したのが、栄養豊富なウィート/バーレイグラス(小麦/大麦若葉)。これは一般的な健康志向の高まりを表しています。呼吸器をサポートするエルダーベリーとアイビーリーフ(セイヨウキヅタ)も好調で、これは昨年から流行したインフルエンザ様の疾患の影響が考えられます。母乳増加や加齢によるアンドロゲンの減少、更年期に有効なフェヌグリークの需要も高まりました。反対に30%以上減少したのは、ココナッツオイル、グリーンコーヒー、緑茶。特にココナッツオイルは、ダイエットの過剰効果への懐疑と、アメリカ心臓協会が同摂取によるLDLコレステロールの増加を発表したこともあり、ブームが下火になりました。

自然食品専門店のハーブの種別売上

健康志向のコアユーザーが利用する専門店でも、ターメリックは人気で、1位に輝きました。他に、鎮痛や抗酸化、抗不安に効果的な麻由来のカンナビジオールが、前年比の売上を303%と大幅に増加し、12位にランクイン。喘息、片頭痛、関節痛等にアーユルヴェーダで使用されるニゲラ(ブラッククミン)の液体製剤も202.5%増加しました。アーユルヴェーダの浸透で、モリンガの粉末や、アシュワガンダ、ガーリック、ジンジャー等の売上も好調でした。

単一ハーブと混合ハーブ製剤の売上

混合ハーブ製剤の売上は7年連続で増加し、前年比で12.9%増、単一ハーブの5.6%増を上回る結果となりました。混合製剤は、特定の目的を持って購入されているようです。

総括

2015年のニューヨーク州弁護士会による特定のハーブサプリメントの論争キャンペーンで、自然食品業界は自己反省期に入りました。供給網の透明化や、生の植物原料のトレーサビリティの強化、混入物の排除等で、消費者の信頼回復に努めました。その結果が、売上8.5%増につながったようです。主要販売店と自然食品専門店の売上は、消費者の植物やアーユルヴェーダの伝統医学への関心を示しています。新規混合製剤のオプションの充実や、栄養と健康に利する料理用ハーブへの要求も、購入の動因となっています。