2013.11.25.

ダイダイ抽出物と不完全アルカロイドであるP-シネフリンの安全性

翻訳:佐藤史歩、コメント:渡辺肇子

A review of the human clinical studies involving Citrus aurantium (bitter orange) extract and its primary protoalkaloid p-synephrine.
Stohs SJ, Preuss HG, Shara M.
Int J Med Sci. 2012;9(7):527-38. Epub 2012 Aug 29.

シトラスオーランティアム(ダイダイ)抽出物と、その抽出物に含まれる主要な不完全アルカロイド成分であるP-シネフリンは、減量、体重管理を目的に摂取されており、また、スポーツパフォーマンスを向上させる製品にも幅広く使用されている。しかし、その安全性については疑問が多く挙がっている。C.オーランティアム抽出物を含む製品を摂取することで生じる、その抽出物自体が固有する潜在的危険性が取り沙汰されている。しかしその一方で、近年、ダイエットサプリメントを多量に服用している人が増え、多くの人が、P-シネフリンを含んだ柑橘類の清涼飲料水や食品を毎日摂取しているという実情がある。
今回、ヒト、動物、in vitro(試験管内)試験と、受容体結合と反応機構に関する研究を評価し、C.オーランティアム(ダイダイ)抽出物とP-シネフリンの安全性について最新情報を要約した。最近の研究結果で、ダイダイ抽出物とP-シネフリン使用は極めて安全であり、これらの成分が直接的に起因する重篤な副作用はみとめられないことが明らかになっている。
(翻訳:佐藤史歩)

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日本薬局方には「橙皮」として、「Citrus aurantium L.またはダイダイC.aurantium L. var. daidai Makinoの成熟した果皮」が、また「枳実」として、ダイダイの未熟果実が収載されており、。芳香性苦味健胃薬などとして利用されます。
またメディカルハーブ安全性ハンドブックでは「ビターオレンジ」として果皮が収載されていて、クラスは1です。
伝統的な生薬であり、食経験から考えても、安全性の高い植物と考えられますが、抽出物については安全性には、注意が必要な場合があります。
(コメント:渡辺肇子)