2025.11.19
Season’s greetings from JAMHA
皆さん、こんにちは。今回はわが国の医療制度の今後について私見を述べたいと思います。国民医療費が46兆円(2022年厚労省)を超えている一方で、病院の6割が赤字経営に陥っています。これは医療体制のどこかに「病い」が潜んでいることを示しています。他国に例を見ない国民皆保険制度は世界に誇るべき制度ではありますが、この先、医療費の削減のためには自己負担の増加や一部の医薬品が保険からはずれることも検討されることでしょう。よい面、悪い面のいずれもあるものの欧米型の「自分の健康は自分で守る」といった自己責任が強調される社会になるのは確実だと思われます。病気にならないための予防手段として、また病院に行ったり薬をのむほどではないものの心身に不調がある、そんな時に求められるのがメディカルハーブだと思います。
ところで病気の治療費は「費用」ですが、予防に使うお金は健康を守るための「投資」と考えることができます。実際、米国でサプリメントなどの市場規模が大きいのは社会保険が十分に機能していないため、自費での医療費がとてつもなく高額になり、それを回避するための消費行動だと考えられています。メディカルハーブに携わる私たちは国民に信頼できる投資先として選ばれるだけのハードとソフトを早急に確立する必要があるように思います。
初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第73号 2025年9月






