研究トピックス

バコパ抽出物の認知作用に関する無作為化比較試験のメタ解析

この素朴な薬草”バコパ”はアジアの湿地に広がり、インドでは3000年以上前から市民に愛され、様々な症状に用いられてきました。インドの健康対策は各州に任されていますが、各地方の健康状態を表す重要な要素として幼児の死亡率があります。今でもインドでは新生児に水分・・・

2014.07.14
白い薬VS緑の薬…? ~セントジョンズワートとSSRIの比較結果~

セントジョンズワートと選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)とプラセボの比較実験の結果です。 セントジョンズワートはよく知られているように、うつ病に効果があると言われているハーブです。作用機序は明確にされていませんが、SSRIと同様、セロトニンの再吸収阻害が起こっていると考・・・

2014.02.15
アレルギー性鼻炎の諸症状に対する醗酵紅参の効果

ウコギ科オタネニンジンの根を加工した生薬は、生干人参、湯通し人参、白参、紅参など調整法違いによる区別があります。日本で「コウジン(紅参)」として日本薬局方に収載されているものは、「オタネニンジンを水洗いし、細根を除いて、外皮を剥がさずに圧力釜で蒸し、赤褐色になったもの」とされてい・・・

2013.12.24
ダイダイ抽出物と不完全アルカロイドであるP-シネフリンの安全性

A review of the human clinical studies involving Citrus aurantium (bitter orange) extract and its primary protoalkaloid p-synephrine. Stohs ・・・

2013.11.25
ホップで更年期の不快感が軽減?

ホップ(Humulus lupulus L.)の毬花はビールの原料となることが知られており、イソフムロンがビールの苦味成分となる。ビール以外の目的では、生薬として健胃・鎮静作用に用いられてきた。 またヨーロッパではメディカルハーブとして不眠や女性疾患に使われてきた歴史がある。ホッ・・・

2013.10.25
クルクミン(ウコンの主成分)はアルツハイマー治療には効果なし

カレーのスパイスであり、肝臓の働きを助け、二日酔い予防効果があるとして、ウコンは認知されている。そのウコンの主成分であるクルクミンにアルツハイマー病の予防効果があるとして注目され、多くの基礎研究や臨床試験が行われている。 アルツハイマー病の病因として、脳内でのアミロイドβタンパク・・・

2013.10.03
EUのNature-Bases Researchについて

1緒言 当該記事では、2012年10月4日に発出された遺伝資源へのアクセスと利益配分についての、欧州議会/理事会規則案を受け、その重要なポイントについて紹介と解説を行っている。 本書は、この訳文ではなく、記事の内容を踏まえて、背景、現在の欧州及び本邦における状況について、各種関連・・・

2013.06.26
英国医薬品庁の「12 歳以下の子どもへのエキナセア使用不可」勧告に対する ABC の見解

Lindsay Stafford Mader (2012) “UK and Irish Governments’ Echinacea Warning Criticized”, ABC 2012 年8 月、英国医薬品庁(the Medicines and Healthc・・・

2013.04.11
ショウガの医療応用について考える

多くのがん患者にとって、化学療法の副作用の一つである吐き気は大きな問題となっています。そこで吐き気を抑えるために5-HT3受容体拮抗薬、あるいはドパミン受容体拮抗薬と言われる制吐薬が一般的に使用されます。 ところが、これらの薬でも余り効果が見られない場合があります。そのような場合・・・

2013.03.26
代替医療への攻撃:有意義それとも魔女狩り?

FSM(Friends of Science in Medicine:医療における科学の信奉者)というグループによって、代替医療に関する大学の履修課程を閉鎖に追い込む組織的な運動がオーストラリアで広まってきています。大学で彼らが「疑似科学」と呼ぶものを止めさせようとしています。F・・・

2013.01.15