2018.3.1.

ペットにもメディカルハーブを

ハーバルプラクティショナー/フジカケペットクリニック 院長

藤掛誠

藤掛さんは動物病院の院長をされながら、ハーバルプラクティショナー資格を取得されました。まず、勉強法のコツを教えていただけますか。

藤掛(敬称略、以下同):私がハーバルプラクティショナー資格を取得したのが 6 5 歳、だいぶん頭も固くなっていて苦労しました。でも、診療で使っている西洋薬のルーツが植物だとわかってくると、おもしろくなって頑張れたと思います。もうひとつはすばらしい先生に出会えたこと、励まし合えるクラスの仲間がいたことが大きかったと思っています。

藤掛さんのメディカルハーブの勉強に対する原動力はどこから来ているのでしょうか。

藤掛: 59 歳で大病を患い、主治医から「余命 3 年」の宣告。落ち込みましたが、セカンドオピニオンの病院で「違う」といわれ、キザな言い方ですが、神様から与えられた残りの人生を動物のために使いたいと思いました。そのとき読んでいた『動物の自然療法事典』(バーバラ・フュージェ)や『ペットのためのハーブ大百科』(グレゴリー・L・ティルフォード)の中に、ペットへのメディカルハーブの応用が書いてあったのです。「これだ!」と思いました。それからは受講の 連続で、ハーバルプラクティショナーのほかにアロマのインストラクター、バッチフラワーレメディーのレベル 2 などの資格を取得しました。

メディカルハーブは、どのようなペットへの適用が多いでしょうか。

藤掛:主に犬、猫、ウサギですね。犬は肝臓疾患、腸内毒素のデトックス、消化不良、膀胱結石など。猫は神経過敏症、利尿剤、強壮効果など。ウサギは胃腸障害、栄養補給、肝臓障害、下剤など。基本的には人とほとんど同じ疾病に対応できます。

動物病院ならではのメディカルハーブ関連のおもしろエピソードはありますか。

藤掛:犬の飼い主さんにメディカルハーブのことを話していたら、途中で飼い主さんが「先生、うちではハーブを昔から与えていますよ」と。「毎日散歩のとき、土手の決まった場所で同じ草を食べるんです。それで、今までは病気になったことがなかったんです。あれって、犬の体にいいメディカルハーブなんですよね」というんです。私は思わずうなずいてしまいました。

今後の展望についてお聞かせください。

藤掛:西洋獣医学の治療に加えてメディカルハーブ、漢方、フラワーレメディーなど自然療法をもう少し充実させたいですし、メディカルハーブの臨床応用などのセミナーを定期的に行いたいと考えています。

ご覧いただいている会報誌はいかがでしょうか。

藤掛: 初期の内容より最近のほうがおもしろいですね。表紙の装丁もカラフルでよいと思います。内容がアカデミックで、とても参考になり、ありがたいですね。基礎的な知識のシリーズ化、ペットへの応用に関する記事などもあってほしいなと思います。

協会の活動について、ご意見・ご要望などをお聞かせいただけますか。

藤掛: 代替療法や自然療法としてメディカルハーブは注目されています。それは人ばかりでなく犬や猫などペットの世界も同じです。協会にペット(小動物)部会のような枠を設けていただければ、メディカルハーブを使う飼い主さんたちも勉強することができ、協会の会員増強にもつながるのではないでしょうか。

ハーバルプラクティショナー/フジカケペットクリニック 院長
藤掛誠 ふじかけ・まこと
日本大学獣医学部獣医学科卒業。1978年、板橋区本町に旧フジカケ動物病院を開業。1993年、北区浮間にフジカケペットクリニック(当院)を開業。1994年、板橋ワンニャンサークル設立し2015年よりは板橋区のフジカケ動物病院を閉院、浮間にて自然療法に従事している。

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第43号 2018年3月