2017.12.1

ベーシックセミナーin福岡に参加して/田原 潔

メディカルハーブコーディネーター

田原潔

2017年9月24日に受講したセミナーの収穫は、ハーブがもつ人の心を豊かにする力を再認識したことです。薬効に加え、人の五感に心地よさを速やかに届け、野生のエネルギーを心に注いでくれるもの。縁あってその傍らにいることは、とても幸運なことと思います。

セミナーでは、このことに思いが至る大変すばらしい体験実習をさせていただきました。

Program1 「植物の色素を学ぶ~香りと色で楽しむバスソルト~」(入江泰子先生)は、座学で花の色調から植物色素をもつ植物化学成分を判別することとその抽出方法、実演でウスベニアオイのpHによる色調の変化を観察しました。それからバスソルト作りに入ります。グループのメンバーが初対面同士のため、ぎこちない自己紹介の後、作業に入りました。

ここで興味深かったのが、ウスベニアオイの花から萼を外す作業を、手分けして黙々としているうちに自然と笑みが出て、打ち解けた雰囲気になったことです。

あとは、入江先生の温かみのあるご指導に見守られながら、楽しくバスソルトを作ることができました。

Program2 「メディカルハーブでブレンドティーを楽しむ」(金田太朗先生)は、メディカルハーブ15種のおさらいの後、グループごとに指定されたテーマの症状を改善させるブレンドティーのレシピ作りに臨みます。私たちのテーマは「つかれ」です。今度は皆が身を乗り出して話が弾み、個人の薬効リクエストも入れてレシピが決まりました。

できたティーは、肉体疲労にすぐに効きそうなしっかりしたうまい酸味とまろやかさで、皆の顔に笑顔が広がります。金田先生の講評で、「甘い香りはダンディライオンからでしょう」と言われましたが、これは薬効リクエストで加えたものであり、ブレンドの妙を感じます。もっと知りたいと思わせる講習になりました。

ハーブ栽培歴12年になりますが、個々の知識をより深め、いろいろなことを楽しんでみようと思います。

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第42号 2017年12月