2023.6.18

森を楽しもう

いりたに内科クリニック院長

入谷栄一

森林浴効果が特に高いのは、樹木の精油量が多くなる6〜8月頃といわれます。この夏、都会の喧騒をしばし離れて、心と体をリセットしてみませんか。

五感を開いて思い思いに心地よい時間を過ごそう。

森林浴をより効果的に楽しむために大切なのは「五感を開く」こと。森を散策しながら風に揺れる枝葉をのんびり眺めたり、葉が擦れる音に耳を傾けたり、湿気を含んだ幹に触れてみたり……。

「視覚」、「聴覚」、「嗅覚」、「触覚」、「味覚」のすべてを存分に使って森の力を体いっぱいに受け止めましょう。さらに、深呼吸などで樹木が発散するフィトンチッドを取り込むのも効果的です。

自分にとって心地よいと感じることを見つけて思い思いに時間を過ごしてみましょう。

現在は、全国各地に森林療法を行っている場所や、森林浴効果が認められ、遊歩道などが整備された「森林セラピー基地」や「森林セラピーロード」があります。これらの場所で行われるプログラムに参加するのも1つの方法です。

また、遠くの森に出かけられなくても、家の近所の林を散歩したり、樹木の多い公園や寺社で過ごしたりすることでも森林浴効果は得られます。日常の生活の中で自分の癒やしの場所を見つけましょう。

森の歩き方のヒント

  • 腹式呼吸で空気を吸い込む
  • 立ち止まる、地面に寝転がる
  • 木の葉の揺れを見る
  • 木漏れ日を感じる
  • 枝葉の音を聴く
  • 木のにおいをかぐ
  • 木の幹を抱きしめる、手で触れる

森林浴の注意

  • 虫刺され、かぶれ、すり傷などの対策として肌を露出する服装は避け、長袖・長ズボンで
  • 森の中は気温が低く天候が変わりやすいため、雨具やアウターなどを用意しておく
  • 立ち入ってよい場所か、安全な場所か事前に確認する
  • 知らない植物をむやみに触ったり口にしたりしない
  • 植物を採取して持ち帰ったりしない

イラスト = わたなべろみ

いりたに内科クリニック院長
入谷栄一 いりたにえいいち
総合内科専門医、呼吸器専門医、アレルギー専門医。東京女子医科大学呼吸器内科非常勤講師。在宅診療や地域医療に力を入れる他、補完代替医療やハーブ、アロマに造詣が深く、全国各地で積極的に講演活動も行う。著書に『病気が消える習慣』、『キレイをつくるハーブ習慣』(経済界)など。当協会顧問。

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第64号 2023年6月