2025.12.2

薬用植物園見学会 in 東京

日程:2025年9月9日(火)
会場:東京薬科大学 薬用植物園
日本のハーブセラピスト 鈴木佳恵

今年5月に東邦大学薬学部薬用植物園の見学会、個人的には8月の日光植物園に続いて3軒目は、まだまだ残暑厳しい9月上旬、東京薬科大学薬用植物園での見学会へ行くことができました。

新宿、小金井からの移設を経て50年ほど前に八王子に開設された薬用植物園とのこと。2,000種もの植物を栽培している園は東京都で最大級の規模だそうです。

多摩丘陵に位置し、起伏に富んだ土地。どこからが自然の林でどこからが植物園なのかわからないほど周囲と一体化したような環境はごくごく自然で、それだけ多様な植物が伸び伸びと育成・保存されているのもわかる気がします。ハーブ園や温室、自然観察路の他に「ジンジャーガーデン」という珍しいエリアもこちらの植物園ならでは。咲き終えた月桃の花はそのままの体を成していて季節の移り変わりを感じたり、時にはワイルドにニッケイの葉を摘み噛んで「甘い!」ことを体験させていただきました。


 薬草は見た目が地味で「これが〇〇です」と指し示されたとて「どれどれ?」と思うほど素人目にはわかりにくいことがあります。
そんななか、こちらに設置されている「植物説明板」には目を見張るものがありました。ただ漠然と見せるのではなく、植物の種類や学名、効能、成分、生薬名や有毒植物の区分などが分かるよう美しく、楽しく表示されているのです。見学者からすれば、実物と説明が一目でわかるということは、自分の答え合わせになり、記憶に残りやすいものとなり大変感激しました。

 見学会の前半は、植物資源教育研究センター准教授・三宅先生による植物園の沿革、ご講義、質疑応答。自分でも日頃疑問に感じていたことが、見学者の方の質問を通じて知ることができましたし、後半に広大な植物園を三宅先生によるガイドでたくさんの植物と再会したり顔合せすることができました。四季を通じ定点観測に伺いたい植物園の一つとなりました。

ニッケイの葉っぱを噛んだらほんのり甘い!
温室 カカオの幹に花が咲いているのを発見
植物説明板を頼りに知識を深めました