2025.9.1

薬用植物園見学会 in 千葉

日程:2025年5月15日(木)
会場:東邦大学薬学部 薬学部付属薬用植物園
ハーバルプラクティショナー 尾村深雪

5月15日、東邦大学薬学部附属薬用植物園の見学会に参加しました。
薬草園は正門を入ってすぐ左手。風に乗ってふんわり漂ってくるシトラス・フラワーの香りに誘われ、心は薬草園へ…。でも、まずは講義室にて李先生の講義を伺います。

「お話は短くしましょう」と先生はおっしゃいましたが、薬草やハーブについての興味深いお話に引き込まれていきます。詳しくはカラー刷りのレジュメを読ませていただくことにして、2組に分かれて薬草園の見学に向かいました。


薬草園は、正門から見えた南園と、奥に佇む「秘密の薬草園」と名付けたくなるような北園などからなっています。北園を案内してくださるのは、技術職員の川上さん。ジャバラ、ホトトギス、オケラなど、名前は聞いたことがあったもののほぼ初対面の、薬草や毒草、食用植物の素顔を一つ一つ丁寧に紹介してくださり、庭に植えるならどんな種類のサンショウがオススメですか、といった質問にも明快に答えてくれます。今が盛りのシャクヤクやダマスクローズが香しい花をつけ、大きな木の作り出した日陰では、エゾウコギやスズランなど北国の植物たちものびのび育っていました。

次に、李先生の説明で陽の光降り注ぐ南園を見学しました。日本薬局方掲載の生薬の基原植物や、ハーブとして馴染み深い植物が勢揃いしています。シソ科植物やセリ科植物の見分け方、アロエの下剤効果の秘密、かつて世間を騒がせたトリカブト殺人事件の精巧なトリックなどなど、ユーモアたっぷりの先生の説明に時間の経つのも忘れてしまいそうでした。

数年前から植物園・薬草園巡りが私のライフワークとなっています。気候の良いとき、気の向くままに訪れられるのが魅力ですが、こうして説明を受け、皆さんと感想や知識をシェアできるのも心に残ります。李先生、川上さん、JAMHAの皆さん、充実した時間をありがとうございました。今後も楽しみにしております。