2023.10.14

薬用植物園見学会in兵庫 六甲高山植物園~樹木医から森林を学ぶ~

ハーバルセラピスト

藤井春日

日程:2023年5月18日(木)  会場: 六甲高山植物園

沖和行先生

「こんにちわ」沖先生のやわらかい笑顔に迎えられ、「らんまん」気分で始まった見学ツアー。まずは、ナツツバキ広場で神戸名物のお弁当(知る人ぞ知る逸品だそう)を頂き、満腹腹ごしらえののち「ハエが好む臭い香りクロユリ」から見学スタート(笑)でした。

「山梔子の妖艶な香りはインドールという動物の出す、排泄物の香り。希釈されることで感じ方が変わり抗炎症作用から湿布薬など昔から使用されていた。」というように一歩進んでは立ち止まり、エピソードから丁寧に説明頂き、進行はまさに牛歩のごとく。シーボルトが紹介したというサクラソウの中で1番大きいクリンソウが満開でとてもきれいでした。強壮薬として養命酒などにも使われているバイカイカリソウ。ヒオウギアヤメを見ながらアヤメ、菖蒲の見分け方を教わり、毒性のあるキンポウゲ科オオヤマオダマキ、枯れた時のほうが香りのよい秋の七草フジバカマ。園内植物の説明だけではなく通路の小脇に生えているホーステールなども「骨を強くする、ニワトコ(接骨木)と並ぶ植物ですよ」ともれなくひと言。視界に入るすべてをご紹介くださる植物愛にすっかり引き込まれてしまいました。

ちょうど池の中の黄色い小花コウホネ(川骨)、ヒマラヤの青いケシも花の見頃を迎えており大きなカメラを抱えた写真家もたくさんおられにぎやかな園内をぐるりと回り、最後はショップアルピコラで公開されている植物学者 牧野博士の展示資料を見学、お土産に沖先生監修ハーブキャンディを購入しました。

昔ながらの製法でやさしい甘さが沖先生のお人柄と重なり、とてもおいしかったです。

イベントの企画、運営、同行してくださったスタッフの方々並びに参加者のみなさま、学び多き癒やしの時間をありがとうございました。

六甲高山植物園の様子

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第65号 2023年9月