2018.6.1

メディカルハーブベーシックセミナー in 愛知レポート

ハーバルプラクティショナー

江崎由美

日程:2018年2月25日
場所:TKPガーデンシティ名古屋新幹線口

植物の色素を学ぶ体験実習

バスソルト作りに挑戦身体を縮こませるような寒さも何だか緩んできたなあ、と思わせる日曜日、2018年2月25日に「メディカルハーブベーシックセミナー in 愛知」が開催されました。

プログラム1は今井憲香先生の講演「植物の色素を学ぶ〜香りと色で楽しむバスソルト」。植物化学成分全てに言えることですが、植物の色素は自身の身を守るため、また子孫を残すために植物自身が作っている成分です。その大切な成分を有効に利用するには、それぞれの成分の性質を知っていなければなりません。先生はそれぞれの色素を含む植物の解説と共に色素成分について大変分かりやすく丁寧に教えてくださいました。また、アントシアニン色素の実験は色の美しさとその大きな変化がとても印象的でした。テキストではウスベニアオイの紫色は酸性になるとピンクに変化するという記載があり、私自身試したこともありましたが、重曹によって塩基性になると綺麗な青色になる現象を目にしたのは初めてでした。

そしていよいよバスソルト作り。テーブルごとに9つのグループに分かれており、まずはグループごとに配られた材料のウスベニアオイの萼を取る作業をしながらの自己紹介で和やかなムードに。そして自然塩にいろいろな材料を混ぜていくのですが、先生の説明の通り、色素の性質の違いで塩に色がついたりつかなかったりをこの目で確認することができました。「わぁ!かわいい!」という声があちらこちらで聞こえる中、カラフルな4種類のバスソルトが完成しました。

ブレンドティーレシピをグループで検証

プログラム2は、金田太朗先生の講演「メディカルハーブでブレンドティーを楽しむ」でした。

検定ハーブ15種類について専門的な知識をちりばめながら面白く説明してくださいました。そして最後に決められたテーマに沿ったブレンドティーのレシピをグループごとに考えて作るというワークを行いました。私たち「ハイビスカス」チームのテーマは「不眠」でした。

すっかり打ち解けたグループの皆さんと「あれがいい」、「これはどう?」と楽しく考え、でき上がったブレンドティーはメンバー全員が絶賛するおいしいお茶となりました。その他のテーマには「疲れ」、「かぜ」、「お腹の 調子」があり、それぞれグループごとの味が完成し、レシピとその説明を発表し合いました。私たちと同じ「不眠」をテーマにしたグループのブレンドを味見させていただきましたが、レシピや味が全く違っていて、多成分のハーブならではと感心しました。

お風呂屋さんで牛乳を一気飲みするように腰に手を当て、ショットグラス片手にそれぞれのグループのブレンドティーを味見してくださった先生がカッコよく面白かったです。優しくナイスなコメントもみんなを笑顔にしました。今回のセミナーに参加して、基本的なところをあらためて、見て、聞いて、楽しく体験したことで、ハー ブの奥深さをより一層感じた日となりました。


プログラム1「植物の色素を学ぶ〜香りと色で楽しむバスソルト」教材。


プログラム2「メディカルハーブでブレンドティーを楽しむ」。グループで作成したブレンドハーブティー。

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第44号 2018年6月