2020.12.26

『生命いのちを支える多様性区』 『世界の生態区』筑波実験植物園

夏の暑さも和らぎ、少しずつ秋の気配が感じられます。心地よい風が徐々に吹いてきてお出かけしやすい季節。鮮やかに色づく花々や、日ごとに 美しく変化する紅葉を楽しみに癒やしの空間に出かけてみませんか。

植物の多様性を知り、守り、伝える植物園

植物の多様性に関する研究を行う筑波実験植物園は、1976年、国立科学博物館の施設として筑波山の南に広がる筑波研究学園都市に設置され、一般にも広く公開されています。日本の代表的な植物の他、世界の温帯地域や熱帯地域、乾燥地域に生育する珍しい植物など約3000種類の植物が公開されています。


入口近くのプロムナードでは、四季を彩る世界の巨木が迎えてくれます。 セコイアとメタセコイアが交互に並び、メタセコイアは晩秋に深いオレンジ色に染まります。

2つの区画に分かれる 学びと癒やしの植物園

敷地面積はおよそ14haあり、大きく『世界の生態区』と『生命いのちを支える多様性区』の2つの区画に分かれています。1つは様々な環境に生育する多様な植物が植栽され、世界に広がる植物の多様性を体験できる『世界の生態区』。屋外は主に日本の暖温帯~冷温帯の植物が、温室では世界の湿潤熱帯や乾燥地の植物が見られます。『生命いのちを支える多様性区』では、衣食住に利用される植物、ハーブや 薬として利用される植物、文化や科学史上に登場 する植物などが植栽展示されており、生活に欠かせない植物を見ることができます。

9月から11月の植物園の様子

9月池の斜面ではヒガンバナが一斉に花を開き、樹林内ではブナやクリの実が枝に付き始めます。

ヒガンバナ
クリ

ブナ

10月樹木の多くには様々な果実がぶら下がる他、大きなイタドリに付く繊細な花や、小さなセンブリの可憐な花なども楽しめます。

サンシュ
イタドリ
センブリ

11月カエデをはじめとして園内各地で様々な紅葉を見ることができます。砂礫されき地や岩礫がんれき地などでは各種のキクが黄色や白の花を咲かせます。

エンコウカエデ
イソギク
キクタニギク

※園内スタッフによる週ごとのおすすめ植物を見ることができます。

http://www.tbg.kahaku.go.jp/recommend/plant/

国立科学博物館 筑波実験植物園

  • 住所: 〒305-0005 茨城県つくば市天久保4-1-1
  • TEL: 029-851-5159
  • 休館日: 毎週月曜日(祝日・休日の場合は開園)、祝日・休日の翌日(土曜・日曜日の場合は開園)年末年始(12月28日~1月4日)
  • 開館時間: 9:00~16:30(入園は16:00まで)
  • 入館料: 一般/320円、団体(20名以上)/250円
    • 65歳以上の方及び18歳未満の方は無料となります。年齢が分かる証明書などを提示してください(※18歳未満の方とは、満18歳に達する日以降の最初の3月31日までの方を含みます)。
    • 旅行会社の添乗員らは、有料(お1人320円)です。
    • 無料駐車場あり(乗用車約120台分)
    • 20名様以上の団体・団体バスでご来園の方は「見学申込書」にて事前予約をお願いいたします。
  • 詳細はホームページをご確認ください。
  • http://www.tbg.kahaku.go.jp/

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第53号 2020年9月