MONOGRAPH PLUS

モノグラフ+

さまざまなハーブの効果や歴史などをここではご紹介します。
石垣島のハーブと島野菜

令和も2年目に入りました。亜熱帯の石垣島は地球温暖化の影響か、ここ数年最低温度が15°Cより下がることが珍しくなってきて、植物の生育にも変化が起き始めていす。 1月には既にテッポウユリやカクチョウラン花芽が膨らみ始め、翡翠葛ひすいかづらの花芽も日ごとに伸び始めています。少しずつ変・・・

2021.01.08
ハマゴウとチェストツリー

ハマゴウ類との出会い 筑波の薬草園に赴任して、園内で見かけた植物にニンジンボクがあった。葉がチョウセンニンジンに似ているので、ニンジンボクの名前がついたが、地中海産の植物にセイヨウニンジンボク(チェストツリー)がある。鎌倉の海岸には匍匐低木の植物にハマゴウがあった。この果実は蔓荊・・・

2021.01.08
植物エキスのフィルム「飲むマスク」

はじめに 私は、ハーブを専門領域にした研究者ではありませんが、医療に頼らない日常生活の工夫による感染予防へのハーブの利用について興味を感じています。医療においては、様々な局面で経口薬(「飲み薬」)が多用され、 胃腸を通過した後、有効成分が小腸から血管内に吸収され全身臓器に運ばれ効・・・

2020.12.29
糖尿病予防の機能性食品としてのサラシア

はじめに 最近、糖尿病予防の機能性食品としてサラシアが注目されていますので、本稿ではサラシアを開発した経緯について紹介します。糖尿病といいますと、飽食の時代になって発症例が増えてきた病気と考えがちですが、実は古代エジプト時代から人類を苦しめてきた最も古い疾患の一つといえます。イン・・・

2020.12.27
目の健康をサポートするメディカルハーブ

「 イチョウ 」【 学 名 】Ginkgo biloba【 科 名 】イチョウ科【使用部位】葉部【主要成分】フラボノイド(クエルセチン、ケンフェロール)、フラボノイド配糖体、ギンコライド、ビロバリド、2重分子フラボン(アメントフラボン)、ギンコール酸【 作 用 】PAF(血小板活・・・

2020.12.27
セントジョーンズワートの鬱に対する有効性

はじめに 私は精神科医として複数の医療機関で診療に携わっています。ハーブの専門家ではないのですが、以前手がけた総説論文が縁で寄稿の依頼があったため、この欄を担当させていただくことになりました。セントジョーンズワートという ハーブの効能や注意点について説明いたします。 セントジョー・・・

2020.12.17
秋のコンディショニングに有効なメディカルハーブ

「 バレリアン 」 【 学 名 】Valeriana officinalis【 科 名 】スイカズラ科(オミナエシ科)【使用部位】根部【主要成分】 精油(酢酸ボルニルなど)、バレポトリエイト【 作 用 】鎮静、鎮痙【 適 応 】不眠、神経興奮※科名の( )内に記載されているものは・・・

2020.12.17
八重山諸島

はじめに 日本西南端、北緯24度線上に浮かぶ八重山諸島は東京から2,000km、沖縄本島からも400km 離れており、年間平均気温24°C。年間降雨量も本島よりも多く2,100mm。その分、湿度が高く年間平均で72%と高温多湿の亜熱帯海洋気候の特性をもっています。そのため街中で見・・・

2020.12.17
日本のハーブ#41:メハジキ 民間薬から局方生薬に

はじめに メハジキは路傍の草で、民間薬として婦人病に用いるものと思っていたが、漢方薬に使われる 大切な薬草と知った。シソ科の植物である。生薬名は益母草:やくもそう、日本薬局方外規格(1989)に収載するために植物名を検討した。また、学名を記載するために参考にした日本植物誌(大井)・・・

2020.12.17
冬は虫の状態で、夏には草になる冬虫夏草トウチュウカソウ

はじめに 冬虫夏草は、鱗翅目りんしもく昆虫のコウモリガ科オオコウモリガの幼虫にバッカクキン科のフユムシナツクサタケ(冬虫夏草菌)というキノコの一種が寄生して、子実体(キノコの傘と柄の部分)が出たものを指します。冬虫夏草という奇妙な名前は以下の生態に由来します。冬の間にオオコウモリ・・・

2020.12.17