日本のハーブ

ヨモギ Japanese mugwort

滋養に富み、幅広い効能をもつ日本の“ハーブの女王” 【学名】 Artemisia indica var. maximowiczii (Nakai) H.Hara 【科名】 キク科  【使用部位】 茎葉 【主要成分】 タンニン(ジカフェオイルキナ酸、クロロゲン酸)、精油(1.8-シ・・・

2022.05.19
菊花

キクは、3,000年前から薬として使用されてきた。日本には平安時代に遣唐使によって持ち込まれたとされている。中国からもたらされたキクは、江戸時代に園芸品種として改良され、江戸菊、佐賀菊、肥後菊等が知られている。

2022.05.15
日本のハーブの魅力: 風土がはぐくんだ自然からの贈りもの

地形の変化に富み、四季に恵まれた日本には、数多くのハーブが存在します。先人たちは身近なハーブとどのように向き合ってきたのか、紐解いていきましょう。 日本人と薬用植物 有史以前から、人類は身近な動植物や鉱物を病気やけがの治療に用い、その積み重ねの中で医薬が発展してきました。日本の伝・・・

2022.04.26
ヒオウギと射干(ヤカン)

山地の草原を歩いているとき、黄赤色のすくっと立った花を見かけた。周りが緑色なのでひときわ目立つ。この花がヒオウギであった。秋になると真っ黒な種を付けていた。ヒオウギは根茎が薬用である。 ヒオウギの特徴 ヒオウギは、根茎は短く、匍匐枝は出ない。茎は高さ1〜1.5m、下方葉は左右2列・・・

2022.01.01
ハッカクレン

ハッカクレンはメギ科植物である。メギ科植物は木本性のメギの他に花の形の異なった植物がある。薬用で代表的なものがイカリソウである。ガク片が突起して錨のようになる。山地性のサンカヨウ、トガクシショウマ、ルイヨウボタン、ナンブソウなどがある。寺林 進博士は花の形の変異を研究し、花の維管・・・

2021.09.07
カシワとサルトリイバラ

1.柏餅 サルトリイバラは日本各地でみられる植物であるが、柏餅の柏の葉の代わりに使われている。関東以北ではカシワが使われるが、関西以西ではサルトリイバラの葉が使われ、奄美大島から沖縄ではゲットウ(月桃)の葉が使われている。これら3種類の共通点は葉の上面が平滑であることである。 庭・・・

2021.08.05
【自然療法シリーズ】日本の本草学(ハーブ)の先達 貝原益軒(1630−1714)

幕末まで、日本の医学は中国医学の流れを引く伝統医学が主流であった。その中で、いわゆるハーブは「本草」と呼ばれる学問であった。本草とは、薬用に値する植物、鉱物、動物の名前、特徴、薬効を述べた学問である。 日本に登場する、最も古い本草書は、701年、大宝令が定められ、医学教育が制度化・・・

2021.08.05
クサスギカズラ

クサスギカズラは根が天門冬(テンモンドウ)と呼ばれる生薬です。学名はAsparagus cochinchinensisで、科名はクサスギカズラ科に変わった。多くの図鑑で使われてきたのは、ユリ科の植物であったが、APG(Angiospem Phylogeny Group)体系は、1・・・

2021.06.03
クセキ(狗脊)は二種のシダ

クセキ(狗脊)は、犬の背と書き、『神農本草経』の中品に記されている生薬である。 『本草綱目』を書いた李時珍は「狗脊に二種ある。一種は根が黒色で狗の脊骨のようなもので、一種は黄金色の毛があって狗の形のようなものだ。いずれも薬用になる。その茎は細く、葉は大葉蕨に似ており、貫衆カンジュ・・・

2021.04.04
ホソバヤマジソ(セキコウジュ)

はじめに 1997年、岡山文理大学の古谷力らは、天然抗菌素材の開発研究で、抗菌作用が最も強かったのが、ホソバヤマジソであり活性本体は精油のチモールと報告された。ホソバヤマジソMosla chinensis Maxim. は、日本に分布するシソ科の植物で、環境庁のレッドデータブック・・・

2021.03.16