キーワード: 八重山諸島

南の島の花便り ハイビスカス

昨年9月に来襲した台風以後、八重山は雨天続きで、1月までの4ヶ月間にまともに青空が見られたのが1週間ほどしかないという、異常気象が続いています。そのかわりに気温は高く植物の花芽分化がバラついて、花期に影響が出ています。 私の整備しているガーデンは、300mほどの山に降った雨が地下・・・

2023.03.17
南の島の植物 葉の話

今年は数年ぶりに割合強い台風が八重山を直撃しました。台風の被害が少ない年は木々もスクスクと成長し島全体が緑に覆われていますが、その分、耐風性が弱くなっており、今回のように半日近く台風の目に入ると、通過後の返し風で多くの倒木が発生します。通過後、数日経つと潮をかぶった葉は茶色く枯れ・・・

2023.01.05
南の島の植物 今に生きる薬用植物

沖縄のお婆たちは古くから野山の植物を薬用として利用していました。お婆たちに聞くと様々な植物の名が効能と共に浮かび上がってきます。そんな中で現在でも利用されている植物に目を向けてみましょう。 まず、沖縄三大薬草といわれるグアバ・ウコン・クミスクチンからご紹介していきます。 ●グアバ・・・

2022.10.07
石垣島の四季

連載も4年目に入りました。今回は本土では見ることの少ない八重山独特の四季をお届けします。 亜熱帯に入る石垣島は北緯24度20分に位置します。地球儀をぐるっと見回すと近い緯度にはハワイ・メキシコ・マイアミ・エジプト・ドバイ・雲南・台湾などがあります。どの場所も年間を通して花が見られ・・・

2022.07.16
南の島の蔓性植物

今回は本土では見ることの少ない八重山独特の蔓つる性植物をたずねてみましょう。 ●ヒスイカズラ 長さ20m以上にも伸びる蔓性のヒスイカズラ。植物とは思えない翡翠色をした独特の形状の花を一房に150ほど下垂させ、藤棚のように周囲を埋め尽くします。フィリピンのルソン島周辺が原産ですが、・・・

2022.05.15
織物製品に色をそえる植物

八重山の伝統工芸品といえば木綿のミンサー織りや苧麻(カラムシ)を使った八重山上布、イトバショウで織った芭蕉布などがあります。今回はそんな織物製品に色をそえる植物を巡ってみましょう。 南の島の植物 #工芸 竹富町を中心に作られていたミンサー織りは、現在では石垣島でも織られています。・・・

2022.01.01
南の島の植物原色の花々

亜熱帯に咲く花は鮮やかな原色のものが多く、内地とは異なった景観を醸し出します。今回は原色の花々を見て回りましょう。 赤色 沖縄で最もよく見られる赤色の花は「ハイビスカス」です。アカバナーとも呼ばれ年間を通してどこにでも咲いています。挿し木で簡単に増え成長も早いため防風林としても用・・・

2021.09.04
南の島の植物の不思議

今回は内地と異なった島の植物の不思議を紹介します。 ●南下する桜前線? 沖縄の桜の開花は本土とは逆に沖縄本島の北部から始まり、南下します。サクラは夏に花芽を形成し、そのまま休眠状態で年を越します。休眠から覚めるには、低温にさらされる必要があります。その気温がソメイヨシノの場合5℃・・・

2021.06.30
南の島の蝶と花たち

八重山諸島は花の島として知られていますが、内地とは異なった昆虫の多い地域としても知られています。特に蝶の仲間は160種以上が確認されており、採集マニアの来島も多く、台風の後などには近くの台湾やフィリピンから風に乗って飛来する蝶などが見受けられ、西表島などでは台風通過後に補虫網を持・・・

2021.04.03
本島で1月から始まる桜祭り「カンヒザクラ」

はじめに 東京から南へ2000km、石垣島は北緯24度の亜熱帯圏に位置します。年間の平均気温は25°C前後、近年は冬でも15°Cを切ることは少なくなりました。ハワイやフロリダ等と同じ緯度にあり、そのため熱帯の植物の多くが露地で栽培可能で、年間を通して緑に溢れ花が咲き乱れます。そん・・・

2021.01.21
石垣島のハーブと島野菜

令和も2年目に入りました。亜熱帯の石垣島は地球温暖化の影響か、ここ数年最低温度が15°Cより下がることが珍しくなってきて、植物の生育にも変化が起き始めていす。 1月には既にテッポウユリやカクチョウラン花芽が膨らみ始め、翡翠葛ひすいかづらの花芽も日ごとに伸び始めています。少しずつ変・・・

2021.01.08
八重山諸島

はじめに 日本西南端、北緯24度線上に浮かぶ八重山諸島は東京から2,000km、沖縄本島からも400km 離れており、年間平均気温24°C。年間降雨量も本島よりも多く2,100mm。その分、湿度が高く年間平均で72%と高温多湿の亜熱帯海洋気候の特性をもっています。そのため街中で見・・・

2020.12.17
石垣島の市街地から郊外へ・八重山の海

郊外の景観 今回は市街地から郊外へ出てみましょう。市街地から郊外へ出ると、道路際に大きな里芋のような葉をいたる所で見かけます。名前は「クワズイモ」。大きな鮮緑色の葉で観葉植物ではグリーンパラソルとしても売られているようですが、同じサトイモ科でもシュウ酸カルシウムを多量に含んでいる・・・

2020.12.15