キーワード: 『神農本草経』

日本のハーブ 53 ケンゴシとトシシ

アサガオのツルの巻いた鉢植えを孫が小学校から持ち帰った。15年前からこの鉢を使って、市販の種を植えて育てている。アサガオが教材として使われている理由は、ツルの巻き方を観察し、自然の複雑さを教えることだったのだろう。現在は人工衛星で旅した種が、遺伝的に変異するこの観察を課題とする学・・・

2022.10.02
日本のハーブ 50 ヒオウギと射干(ヤカン)

山地の草原を歩いているとき、黄赤色のすくっと立った花を見かけた。周りが緑色なのでひときわ目立つ。この花がヒオウギであった。秋になると真っ黒な種を付けていた。ヒオウギは根茎が薬用である。 ヒオウギの特徴 ヒオウギは、根茎は短く、匍匐枝は出ない。茎は高さ1〜1.5m、下方葉は左右2列・・・

2022.01.01
日本のハーブ 49
ハッカクレン

ハッカクレンはメギ科植物である。メギ科植物は木本性のメギの他に花の形の異なった植物がある。薬用で代表的なものがイカリソウである。ガク片が突起して錨のようになる。山地性のサンカヨウ、トガクシショウマ、ルイヨウボタン、ナンブソウなどがある。寺林 進博士は花の形の変異を研究し、花の維管・・・

2021.09.07
日本のハーブ #47 クセキ(狗脊)は二種のシダ

クセキ(狗脊)は、犬の背と書き、『神農本草経』の中品に記されている生薬である。『本草綱目』を書いた李時珍は「狗脊に二種ある。一種は根が黒色で狗の脊骨のようなもので、一種は黄金色の毛があって狗の形のようなものだ。いずれも薬用になる。その茎は細く、葉は大葉蕨に似ており、貫衆カンジュウ・・・

2021.04.04
オオバコの植物学と栽培

今回は、オオバコの特徴や栽培方法などを、植物学の視点で解説します。 分類・名称 分類 オオバコ(大葉子、車前草)はオオバコ科(学名:Plantaginaceae、英名:plantain family)オオバコ属(Plantago)の植物で、狭義には Plantago asiati・・・

2021.03.30
二十四節気七十二候 季節の植物を観察

薬用植物園見学会報告 in 宮城レポート 日程:2018年6月6日 場所:東北医科薬科大学附属薬用植物園 二十四節気七十二候 季節の植物を観察 昨年の秋と同様、東北医科薬科大学附属薬用 植物園で佐々木健郎教授の案内にて見学会が行われました。この日は二十四節気七十二候の芒種螳螂生(・・・

2020.12.16