新着情報
Updates
- 2021.04.05:オメガ-3系脂肪酸は運動後の心拍数の回復を助ける?
- 2021.04.05:ミツバチ産品の新たな抗アレルギー効果を発見(北海道大)
- 2021.04.05:2021年1月13日、オーストラリア TGA ( Therapeutic Goods Administration ) がトチュウ摂取によるラテックスアレルギーについて注意喚起。
- 2021.04.04:「ルイボス」安全性 : 医薬品等との相互作用
- 2021.04.04:主要栄養素の供給量から寿命が予測できる ?
研究論文・海外論文梗概
Papers and Abstracts
腸内環境と食物繊維サイリウムハスク
健康な生活を送るためには、腸内環境が重要であることが最近の研究で多く報告されてきています。例えば腸内環境は、下痢・便秘をはじめとして、免疫力、皮膚バリア機能、神経伝達物質の増加、老化への影響などが明らかにされています。腸内の状態を良好に保つ活動を意味する「腸活」という言葉も、よく耳にするようになりました。
メディカルハーブによる食物アレルギー体質の改善効果
近年、先進国を中心に食物アレルギー(FA)疾患が増加しているが、根本的治療法は未だ開発されていない。健康なヒトの腸管粘膜免疫系では、「異種抗原である食物抗原に対する免疫寛容機能」を担うFoxp3陽性制御性T細胞(Treg)が十分に分化誘導されているが、FA患者ではTregの分化誘・・・
生活習慣病と桑: 生活習慣の改善が必須で「自分の命は自分で守る」
はじめに 健康日本21(第二次)の「国民の健康増進の総合的な推進を図るための基本的な方針」が平成24年に改正され、その中間報告を平成30年9月に厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会がまとめた。生活習慣病である糖尿病の指標状況は表1のとおりである。 糖尿病腎症による年間新規透析導・・・
現代人の目の健康問題とビルベリーの機能性
1.はじめに 人は外部情報の約8割を視覚から得ています。目は体の外に突出した器官で、日常的に太陽光や紫外線、空気中の酸素や菌に曝されています。また、現代人はパソコンやスマートフォンなど多くのVDT(Visual Display Terminal)端末に触れる機会も増え、職場のみな・・・
メディカルハーブを用いた脳梗塞の新規治療法の開発
1.研究目的 脳梗塞は、本邦の死亡原因の4位となる極めて発生頻度の高い疾患である。しかしながら、虚血などにより脳組織が損傷した際に、失われたニューロンや神経回路を再生するための有効な治療法は未だ確立されていない。一方、嗅球における介在ニューロンは神経細胞としては例外的に、成体の脳・・・
美肌効果の高い身近なハーブ
肌によいハーブといえば……? 肌によいハーブというと、どのようなハーブが思い浮かぶでしょうか。代表的なところでは、豊富なカロテノイドにより皮膚や粘膜の修復作用のあるカレンデュラ(Calendula officinalis)、高い消炎作用により肌荒れなどの皮膚トラブルに使われるジャ・・・
女性の健康とチェストツリー (チェストベリー)
チェストツリー(chaste treeシソ科ハマゴウ属Vitex agnus-castusセイヨウニンジンボク)は地中海沿岸から西アジアに自生する低木です。主に海浜に自生し、葉は掌状で、初夏の頃に青い小花を房状に咲かせ、花も葉も実 も特徴ある芳香をもっています。このチェストツリー・・・
自然の万能ヒーラー、ティートリーの抗菌作用
はじめに ティートリー(学名:Melaleuca alternifolia、フトモモ科コバノブラシノキ属)はオーストラリアのニューサウスウェールズ州とクイーンズランド州の、低地の沼沢地、または、亜熱帯の沿岸地で自生する高木です。その地に古くから住む先住民のアボリジニは、すりつぶし・・・
紫外線照射によるバリア破壊に対するビート抽出物の改善効果
はじめに 皮膚の最外層に存在する角層は外界からの異物侵入を防ぎ、体内からの水分蒸散を防ぐバリアとして存在する。そのバリアの本質はセラミドが担っていると言っても過言ではない1)。実際にアトピー性皮膚炎患者や老人性乾皮症などの患者皮膚中のセラミ ドは減少している2, 3)。したがって・・・
食品と医薬品の相互作用
1. はじめに 現在、健康志向が高まっていることに加え医療費の高騰などの事情も加わり、「セルフメディケーション」が注目されている。それに伴いハーブをはじめとしたサプリメントやいわゆる健康食品、あるいはより薬物に近づいた食品である特定保健用食品などの保健機能食品の利用が増加している・・・
ソウパルメットの成分と排尿トラブルへの利用
はじめに 近年の医学・医療の目覚ましい進歩や生活(衛生)環境の整備により、多くの病気の治療が可能になった一方で、疾病構造も急性疾患から生活習慣病中心の慢性疾患へシフトするとともに、心の病が増え医療費は増加の一途をたどっている。さらに人口の年齢構成変化と健康意識変化と相俟って、生活・・・
総説:ハナソウカと月桃 ─分類から精油、DNAまで─
1.ハナソウカとは 近年、日本でもアロマセラピーの普及とともに、欧米のハーブではなく、在来の「和の香り」が脚光を浴びつつある。その中で特に注目されているのがショウガ科の月桃であり、国内ではシマゲットウ(図1,Alpinia zerumbe(t Pers.)B.L.Burtt&R.・・・
植物精油成分の脳内移行性
我々は、アロマセラピーの科学的な解明を目的として研究を行っている。アロマセラピーの効果が科学的に解明されれば、医療分野での積極的かつ効果的な利用につながると考えている。アロマセラピーの科学的な解 明の方法にはさまざまなアプローチが存在するが、我々は、アロマセラピーで用いられる植物・・・
生活習慣病の予防に役立つミカンに多いβ-クリプトキサンチン
1.はじめに β-クリプトキサンチンはオレンジや柿などの果物に広く含まれていますが、日本のウンシュウミカン(以下、ミカン)に特徴的に多く含まれているカロテノイド色素です。カロテノイド色素にはニンジンやカボチャに多いβ-カロテンやトマトに多いリコペンなどがよく知られていますが、ヒト・・・
柑橘類果皮成分nobiletinの抗認知症効果─機能性食品の開発に向けて─
はじめに アルツハイマー病(Alzheimer’s disease:AD)は記憶・学習機能の低下を主症状とする認知症の一種である。ADの主な病理学的所見として、アミロイド-βペプチド(Aβ)の脳内蓄積による老人斑形成やタウタンパク質(Tau)の過剰なリン酸化による神経原線維変化に・・・