キーワード: 佐竹元吉

日本のハーブ 49
ハッカクレン

ハッカクレンはメギ科植物である。メギ科植物は木本性のメギの他に花の形の異なった植物がある。薬用で代表的なものがイカリソウである。ガク片が突起して錨のようになる。山地性のサンカヨウ、トガクシショウマ、ルイヨウボタン、ナンブソウなどがある。寺林 進博士は花の形の変異を研究し、花の維管・・・

2021.09.07
カシワとサルトリイバラ

1.柏餅 サルトリイバラは日本各地でみられる植物であるが、柏餅の柏の葉の代わりに使われている。関東以北ではカシワが使われるが、関西以西ではサルトリイバラの葉が使われ、奄美大島から沖縄ではゲットウ(月桃)の葉が使われている。これら3種類の共通点は葉の上面が平滑であることである。 庭・・・

2021.08.05
日本のハーブ #48 クサスギカズラ

クサスギカズラは根が天門冬(テンモンドウ)と呼ばれる生薬です。学名はAsparagus cochinchinensisで、科名はクサスギカズラ科に変わった。多くの図鑑で使われてきたのは、ユリ科の植物であったが、APG(Angiospem Phylogeny Group)体系は、1・・・

2021.06.03
日本のハーブ #47 クセキ(狗脊)は二種のシダ

クセキ(狗脊)は、犬の背と書き、『神農本草経』の中品に記されている生薬である。『本草綱目』を書いた李時珍は「狗脊に二種ある。一種は根が黒色で狗の脊骨のようなもので、一種は黄金色の毛があって狗の形のようなものだ。いずれも薬用になる。その茎は細く、葉は大葉蕨に似ており、貫衆カンジュウ・・・

2021.04.04
日本のハーブ #46 ホソバヤマジソ(セキコウジュ)

はじめに 1997年、岡山文理大学の古谷力らは、天然抗菌素材の開発研究で、抗菌作用が最も強かったのが、ホソバヤマジソであり活性本体は精油のチモールと報告された。ホソバヤマジソMosla chinensis Maxim. は、日本に分布するシソ科の植物で、環境庁のレッドデータブック・・・

2021.03.16
チガヤとツバナ『茅花つばな抜く 浅茅が原のつぼすみれ 今盛りなり 吾が恋ふらくは』

はじめに 畑の土手に生えている銀色に輝く穂をツバナと教えられた。この穂をかむと甘いと感じた。この銀色の穂が、滑走路のわきの草原にたなびいているのをよく見かけた。ツバナはチガヤの花であった。ツバナとは地域の方言だと思っていたら、根茎が薬であり、穂も薬であると知らされた。根茎を日本薬・・・

2021.01.19
#日本のハーブ 44 クサノオウ – ドオウレン その安全性と有用性

クサノオウの形態 初夏の薬草園に遠くから目立つ黄色い花がある。クサノオウである。ケシ科植物特有の茎を折ると黄色い汁が出る。 クサノオウは2年生、茎は分枝し、粉白色を帯び、多細胞の縮毛がある。高さ30〜80cm。茎や葉を折ると黄橙色の乳液が出る。葉は1〜2回羽裂、鈍頭、鋸歯か欠刻が・・・

2021.01.15
日本のハーブ #45 :ヨモギ属の利用

利用されているヨモギ属植物 ヨモギ属の植物は世界各国で薬用として利用されています。成分がマラリヤの治療薬アルテミシニンの原料であるクソニンジンArtemisiaannua や駆虫薬のサントニンの原料のシナヨモギArtemisia cina やクラムヨモギArtemisiakurr・・・

2020.10.31
日本のハーブ 36 不思議な果実のケンポナシ

ケンポナシ Hovenia dulcis ナシの名前のあるケンポナシは、バラ科のナシと違い、クロウメモドキ科の植物で、食べる部位も果実ではなく果実をつける肥厚した枝である。この果実が食用だけではなく、枳椇子きぐし と呼ばれ、薬として使われている。奇異な形の枝にあるケンポナシについ・・・

2018.06.01
オキナグサとウスユキクチナシグサ

薬用植物の中の絶滅危惧種に、白頭翁ハクトウオウといわれる植物が2種類ある。 ひとつは国内の草原に広く生えていたオキナグサで、草原が減少したためか都市周辺では絶滅した地域もある。 もうひとつは、国内では天草だけに見られるウスユキクチナシグサである。この2種について述べる。 オキナグ・・・

2018.03.01