2021.4.7.

シンポジウム報告:第1部「免疫とハーブ」橋詰 奈々世/第2部 「免疫とハーブ」林真一郎/“ そもそも免疫とは何か?”

2020年7月25日に JAMHA で初めてとなるオンラインシンポジウムが開かれました。例年秋に行っておりますシンポジウムとは別に新型コロナ感染症の影響で協会の各種催しが中止を余儀なくされている中、オンラインでのイベントを開催することとなりました。

テーマは「免疫」。感染症予防が叫ばれる中、以前にもまして注目されるキーワードとなっております免疫についての講演といたしました。

ZOOM でのウェビナー形式で行い、JAMHA 会員の参加費は無料として開催し、546名の方にお申込みをいただきました。

第1部 「免疫とハーブ」橋詰 奈々世

第一部の講演は「免疫とハーブ」と題して、東京家政大学生活科学研究所客員研究員で管理栄養士の橋詰奈々世さんにご講演いただきました。橋詰さんは会報誌の連載「季節のハーブを楽しむレシピ」で会員の方にもなじみがあるかと思います。

講演の内容を簡単にまとめたいと思います。

・免疫を整える=腸内環境を整えることで、そのためには有用菌 > 有害菌とすること

・善玉菌 = 乳酸菌・ビフィズス菌・酪酸菌

善玉菌を増やす方法としてプロバイオティクス・プレバイオティクスが知られる

・プロバイオティクス

善玉菌を含む食品を摂取する(発酵食品)

・プレバイオティクス

善玉菌のエサとなる食品を摂取する
(食物繊維・オリゴ糖)

・食物繊維

健康日本21では一日の推奨野菜摂取量が350gとされている。一食あたりに直すと120g。調査では男女差はあるものの、70g ~100g が不足している。これは副菜の小鉢をもう1〜2品追加することで補える。

・オリゴ糖

オリゴ糖にはフラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖などがある。

・フラクトオリゴ糖を多く含む食品としてヤーコンを紹介。

・腸内細菌叢=腸内フローラは約1000種類の細菌によって形成され、個人差がある。

・また、免疫を高める栄養素としてビタミンA , E , C などを紹介。

・様々な食材を取り入れ、バランスのよい、バリエーション豊かな食事を楽しむことが大切。

最後に、ハーブ・スパイスを取り入れ、食事を豊かに、食事を楽しむことを強調していました。

第2部 「免疫とハーブ」林 真一郎

第二部講演は “ そもそも免疫とは何か ?” や免疫に関与するハーブについて協会の林の講演を行いました。

病原体の種類からはじまり、免疫細胞の種類、精神神経免疫学の基本的枠組み、免疫系が関与する疾患などのお話の後に次のように免疫とハーブについて具体的に挙げられました。

・感染制御のための精油の活用

ユーカリ(1,8シネオール)、青森ヒバ(ヒノキチオール)

・感染制御のためのハーブティー

エキナセア、シスタス

また、免疫に関与するメディカルハーブと特徴成分として以下が紹介されました。

ネトル(クエルセチン)、
エルダーフラワー(ルチン)、
ダンデライオン(タラキサシン、イヌリン)、
マイタケ(β – グルカン)、
ヘンプ(麻)(アルファリノレン酸)、
(医療)大麻(THC,CBD)

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第55号 2021年3月