2018.11.8

2018年6月3日 ブラッシュアップセミナーin大阪 『糖化は老化~糖化ストレスの体への影響とその対策方法について~』

ハーバルセラピスト

林たか子

2018年6月3日晴天の暑い午後、大阪梅田の観光名所としても有名なスカイタワー22階で行われたブラッシュアップセミナーに参加しました。

テーマは『糖化は老化~糖化ストレスの体への影響とその対策方法について~』(農学博士/同志社大学生命医科学部糖化ストレス研究センター・チェアプロフェッサー教授八木雅之先生)と『ポリフェノール研究の最前線』(神戸大学大学院農学研究科教授・芦田均先生)の2本立てで、その道の第一人者である先生から最先端のお話を聞く事ができました。

今回のお話しからハーブの有効性がまだまだ広がるという可能性をみる事ができ、逆に未だ全体像が分かっていない現実も知る事ができました。

例えば『糖化』が老化を進める事については最近度々メディアで取り上げられるようになりましたが、生きるために食事をする以上必然的に糖化は進み止める事はできません。また糖化最終生成物は決まったものが1つあるわけでなく、さまざまな構造物が100種類以上存在するので単純に研究を進める事ができないという背景もあるとのお話しでした。しかし今回糖化のスピードを落とすハーブを含む食品についてもお話し頂き、ハーブに携わる私達の立場から糖化のシステムを学びそのスピードを落とす提案はできる事がわかりました。

『ポリフェノール』についてもその効果はすでに認識されており、ハーブを学んでいる者にとってもこの非栄養素の重要性は理解されていると思います。しかし実はポリフェノールが体に入る量はあまりに少なく、実際にヒトの体に入った時の効果や影響についてはまだ分かっていない事が多いそうでこれを「ポリフェノール・パラドックス」と表現しています。その中で今回“腸内細菌叢に対して働きかけるシステムが確認できた”事や具体的な体への効果について有意義なお話しを聞く事ができました。

世の中には健康に良い・病気に効果があるという物に極端に走る傾向が見られます。少しでも専門知識を持つ私達は、ハーブの有効性を提示しつつも、まだ解明されてない仕組みが未知数あるということも同時に伝えていかなければならないと思いました。ハーブを楽しみながら日常に取り入れていく提案ができるよう勉強を続けていきたいと思います。有意義なお話しをありがとうございました。