2017.9.1.

【海外ハーブツアー報告】南国のハーブと文化にふれる旅

日本メディカルハーブ協会理事

渡辺肇子

2017年度の海外植物園ツアーは、5月22日からの6日間、ハワイ3島を訪れました。今回から4回にわたって、その報告を連載します。

初回はツアーの全行程を振り返り、次回から島ごとにご紹介します。

1日目──ホノルルを経由してカウアイ島へ

21時30分発のホノルル便に搭乗のため、参加者12名と添乗員の近畿日本ツーリストの岡崎さんが羽田空港に集合しました。

ハワイアン航空の搭乗ロビーやCAさんたちのユニフォームはすでにアロハな雰囲気。機内ではハワイが舞台のディズニー映画『モアナと伝説の海』が、気持ちを盛り上げます。

ハワイの玄関口は、今年4月に名称が変わったばかりのダニエル・K・イノウエ国際空港、ここから40分ほどのフライトで最初の目的地であるカウアイ島リフエ空港に到着です。

空港前には有名なレインボーシャワーツリーの並木があり、咲き始めの鮮やかな花々が出迎えてくれました。

南部のポイプでランチ後、潮吹き岩でアラートンガーデンに勤務するフミさんと合流しました。

ここは非営利団体ナショナル・トロピカル・ボタニカル・ガーデン(NTBG)の管理する植物園のひとつで、かつてハワイアンが生活していた渓谷を1938年にロバート・アラートンとジョン・グレッグが買い取って造ったもの。

約40万m2の広大な敷地に、テーマのあるいくつもの「部屋(=エリア、区画)」があり、それぞれが違った趣きの庭園として整備されています。

園内の川沿いを海に向かって歩きながら、固有種やカヌープランツなどの説明を受けました。

日も暮れてくる頃、宿泊先であるカパアのコートヤードバイマリオットへ到着。波の音と満天の星空の下、長い一日は終了。

映画『ジュラシックパーク』に登場するオーストラリアゴムノキ

2日目──カウアイ島北部へ

ツアーバス2台に分乗して北部へ。

カウアイ島中央にあるワイアレアレ山は、年間の降水量が12,000mmという世界で最も雨の多い場所のひとつ。

この雨と太平洋の波による浸食を受け、島の北西部は約21kmにわたって続く険しい崖の海岸線です。

車では行けず、カウアイ島には周回できる道路はありません。

左回りの道の突き当たりにあるケエビーチでハワイらしいビッグウェーブを見た後、近くのリマフリガーデンへ。

ここもNTBGの植物園で、エリアごとに詳しい説明がされたパンフレットを見ながら回ります。

山の斜面を利用した植物園で、規模は小さいながらもきれいに管理されており、コア、ウル、タロなどのカヌープランツのほか、絶滅危惧種の植物を観察しました。

夕方オアフ島に移動しましたが、ホノルルは残念ながら強い雨。

夕食はホテル近くの伊レストラン アランチーノ・ディ・マーレで、ウニのパスタなどをいただきました。

リマフリガーデン。再現されたタロイモの畑と住居
カハヌガーデン。ハレアカラから続く山並みと広大なヘイアウ跡

3日目──マウイ島オプショナルツアーへ

この日は終日フリータイム。

ダイアモンドヘッドのトレイル、ショッピング、ロミロミ、市内観光などそれぞれにハワイを楽しみました。

OPツアーに参加した6名は、マウイ島カフルイ空港から9人乗りの小型機に乗り換えて、東部のハナへ。

20分ほどの飛行ですが、高度が低く、海岸線や3,000m超のハレアカラ山がとてもきれいに見えました。

「ヘヴンリー(天国のような)・ハナ」と呼ばれるここは、人口数百人の小さな町ですが、リピーターの多いホテルが1軒ある、不思議な魅力をもつところ。

古くはハワイ王家の先祖の高貴な血統であった首長たちが暮らした場所です。

目的地のカハヌガーデンは、ハワイ州最大のピイラニハレ・ヘイアウに併設されたNTBG管理の植物園です。ヘイアウとは、ハワイアンが儀式などを行った神聖な場所のこと。

マウイ島には数箇所ありますが、ここは13世紀頃に建てられたとされる古いもので、現在では広大な神殿跡だけ残っています。

園内で一番開けたヤシと芝の広場では、ヘイアウの奥にそびえるハレアカラ山が望め、神聖な空気を感じることができました。

園内はココナッツ、パンノキ、カヌープランツなどのエリアに分かれ、植物やその用途についてガイドを受けながら散策しました。

ハナは道路事情が悪く、日本人観光客は滅多に訪れないところ。貴重な経験とハレアカラのパワーを持ち帰ることができました。

船上から見た、夕暮れのダイアモンドヘッド

4日目──マノアのライアン演習林へ

ワイキキから20分ほどのマノア地区にある、ハロルド・L・ライアン演習林へ。

この日の同行は、ホノルル在住のさゆりロバーツさんです。

渓谷にあるこのエリアは8割以上雨が降るのですが、この日は晴れ。演習林はハワイ大学の付属施設で、ボランティアガイドMr.ドーンが飛び入りでついてくれ、食用、薬用、生活を支えて来た多くの植物を解説してもらいました。

ランチはホノルルの外れにあるthe Willows。庭のある落ち着いたレストランで、ネイティブハワイアンのメニューが多いブュッフェをいただき、その後さゆりさんからポリネシアの薬用植物についてのセミナーを受けました。

前日までに見聞きした植物を実際にメニューとして食べたり、歩きながら聞いたお話をまとめて聞くことができ、情報が知識として整理された内容でした。

その後一旦ホテルに戻り、ディナークルーズへ。ムームーやアロハシャツ、コアのアクセサリーなど、それぞれのハワイを身につけ、ロブスターとステーキを食べながら、ポリネシアンショーを楽しみました。

今回の旅行中、虹を数回見ることができました。言い伝えの通り、皆さんがまたハワイを訪れることができるよう願って。Mahalo!

初出:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会会報誌『 MEDICAL HERB』第41号 2017年9月