2019.7.19

関西地区イベント「沖先生の道草料理 in 六甲高山植物園」

日本のハーブセラピスト

大藤 琴美

沖先生の道草料理 in 六甲高山植物園

新幹線のホームからの印象は、文化的建物とこれに負けない自然が同居しているところという神戸。
初めての六甲山で、どんな素敵な風景に、人に出会えるかと好奇心いっぱいで参加しました。

花も葉も小さな青紫色のコアジサイなどが涼しげな印象と優しい香りで迎えてくれました。

映像館からのウォームアップ。この度のテーマは「道草料理」。

まず材料となる道草の種類から、生育の環境で分けても、春夏秋冬、高山、水辺と多岐にわたる野草。
その一つ一つにつき、歴史あり、食べられる部位、効能、お薦めの調理法や下ごしらえの方法等、メモを取ることも忘れるほど興味深くお話に引き込まれていました。

その後は園内を歩いて、食べられる道草の収穫です。
ここで大切な「食と毒の知識」、手の届く場所で普通の顔をして生えている毒草を見分けるポイントや採取のマナーもあわせてお話いただきました。
「これ食べられる?美味しい?」と知らない同士聞きながら、道草話も盛り上がり、目が慣れてくると見極めも手際もスピードアップして楽しくて止まらなくなります。

水仕事をしても心地よいお日和。
収穫した道草を洗って選別し天ぷら、お団子、お茶のレシピに挑戦しました。
手慣れたスタッフの方々のリードと、即席グループながら台所仕事に携わってきたメンバーばかりなので、いつの間にかテーブルは、斬新で、自然の香りいっぱいの道草料理が並び、先生がさり気に甘茶の花を添えてくださいました。

この度の道草は健胃、整腸や解毒の効能つきなので、心おきなくいただきました。「美味しく食べられる」ための極意は、「蒸す」と「焙じる」だそうです。
蒸すことにより繊維がほぐれ、焙じることで苦み渋みが減って口当たりが優しく、香ばしさが加わります。
美味しいと食べる楽しみが一層ふくらみますね。

この度のイベントに参加して、子供の頃、下校時に友人と花の蜜を吸ったり、ヨモギを摘みに行った道草エピソードを懐かしく思い出しました。
あの頃よりずっと野草の名前も親しみも覚えていながら、忘れかけていた収穫する本能の目覚めや、仲間と共有する喜びに巡りあえたことで、またひとつ心に残る道草の思い出ができました。

リピーターが多いと言われる沖先生のイベント。
ワクワクしすぎて見逃し聞き逃しばかりだったので、私もまた参加できることを心待ちにしているひとりになりました。
ご一緒いただいた皆様、このイベント、素敵な巡りあわせに感謝いたします。
これからも、足元の発見と感動を心がけたいと思います。